【詩】ハーモニクス
心静かに創造性とひとつになるとき
内なるものは外に描かれ
外に生起したものは内に反映される
心の音色は空へこだまし
宇宙のさざ波はわたしの心に模様を描いてゆく
宇宙と小さなわたしとは照応しあい、
互いに響き合って重層的なハーモニクスとなってゆく
いま、内なるひと雫が遠い宇宙のしじまに波紋を描いた
耳を澄ますと沈黙の向こう側に
たくさんのいのちの気配
いのちの躍動する軌跡が感じられる
微かな音として
繊細なバイブレーションとして
海の泡立ちや夜空の流星群のように
次々と生まれては消えてゆくもの
はかない生成と消滅
その瞬間のきらめきを
とどめおくことはできない
けれどもすべてのいとなみは
宇宙の巨きなふところに抱擁されている
広がる音、
反響する音、
重なる音、
宇宙のハーモニクス
それらはみな
心のうちに生起する静かな現象
内なる静けさの中で
わたしたちはそれを共有する
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