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【詩】しずかな雨の朝
ガラス窓の向こう
少し遠くに聴く雨音は
しずかに
心の奥の方を湿らせる
私の内なる年代記
飲みこまれた
無音の声たちが
透明な化石となって
地層の重なりの中に
眠っている
しずかで優しい
雨の降る朝
まだ眠い目を薄く開けば
ピントのぼやけた視界に
浮かんで消える夢の残像
アストラル性質の
三葉虫やアンモナイトたち
青灰色の空の下
世界はしっとりとけぶる
垂れ込める梅雨雲は
だる重くのしかかるけれど
庭先の紫陽花だけは
はっとする鮮やかさで
世界を彩っている
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ガラス窓の向こう
少し遠くに聴く雨音は
しずかに
心の奥の方を湿らせる
私の内なる年代記
飲みこまれた
無音の声たちが
透明な化石となって
地層の重なりの中に
眠っている
しずかで優しい
雨の降る朝
まだ眠い目を薄く開けば
ピントのぼやけた視界に
浮かんで消える夢の残像
アストラル性質の
三葉虫やアンモナイトたち
青灰色の空の下
世界はしっとりとけぶる
垂れ込める梅雨雲は
だる重くのしかかるけれど
庭先の紫陽花だけは
はっとする鮮やかさで
世界を彩っている