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他人の気持ちを察して疲れてしまう人が自分のために大切にしてほしいこと
目の前にいる人の表情、仕草から「あ、こうしてほしいのかも」と察して、声を掛けたり相手のために何かをしてあげたりして、気付けばドッと疲れてしまう人、いますでしょうか。
気にしなければいいと分かっていても、どうしても察してしまうし、他の人が気付いてなさそうなら「私がやってあげるしかない」と思って手を差し伸べたくなってしまうかもしれません。
他者へ気遣いができることや、優しくできること、本当に素晴らしいです。
愛されるポイントだし、優しさが返ってくることもたくさんあると思います。
でも誰かのためにエネルギーを使い過ぎると、自分へのケアが疎かになってしまう原因になります。
優しさが返ってくればいいのですが、誰かのためにやったことが正当に評価されなかったり、気付いてもらえなかったりすると、損をしたような気持ちにもなって、心が擦り減っていきます。
最終的には、「人と関わりたくない」なんてことにもなり兼ねません。
そんな気遣いも手助けもできるとても優しい人が、察する能力を無理に封印せずに、疲れ切らないで人付き合いを継続していくために大切にしてほしいことが2つあります。
まず1つ目は、自分の気持ちを優先することです。
目の前に困っている人がいたとしても、すぐに手を差し伸べるのではなく「私は本当に助けたい?」と自分に問いかける時間を作ってみてください。
その時の気分によって、助けたくなかったら助けなくていいし、助けたかったら助ければいいんです。
「私以外に気付いている人がいない」と思っても、自分の気持ちを優先してみてください。
予想に反して、困っている人に気付いている人が他にもいて助けてもらえていたり、困っている本人が自力で解決できたりすることもあります。
自分に余裕がないのに「私がどうにかしてあげなきゃ」と思って行動に移さなくても大丈夫ですからね。
2つ目の大切にしてほしいことは、自分が察していること自体が勘違いかもと疑うことです。
困っていそうに見えた相手は、眉毛をハの字にして考え事をしていただけかもしれません。
または一人でどうにかしたいと奮闘している途中かもしれませんし、ちょっと困ってはいても誰かに助けてほしいレベルではないかもしれません。
「今すぐ助けてほしそうな顔をしている!…でも、実はそんなに困っていないのかもしれない」と思ってみるだけで、助けなきゃいけないという衝動を一旦落ち着かせることができます。
そして余裕がある時に手を差し伸べたり、「何か困っていることある?」ととりあえず聞いてみるという手段を選んで、疲れ切らずに済むと思います。
困っている人を見るとすぐ助けたくなってしまう人は、ずっと誰かを助けてきた人かもしれません。
その経験で得たことは今後もたくさんの人を幸せにしていく素晴らしいものです。
でも、自分のケアを十分にできるくらいの余力は残しておいてくださいね。
相手に与えた優しさに対して、期待していた反応が全く返ってこなくても「まぁ、いっか!」と思えるくらいの優しさで十分です。
自他共に認める優しい人は、「これくらいしか手伝えなくて申し訳ない」と思ってしまうくらいの優しさで本当に十分ですからね。
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