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「明日会社が潰れても」〜高校生に考えて欲しい、これからのキャリアのこと〜

#N予備校アドベントカレンダー

こちらの記事はN予備校アドベントカレンダーの7日目の記事です。

こんにちは!N予備校 Webデザインコースでカリキュラム制作や講師を担当しております、小島芳樹と申します。ふだんはWebサイトの制作会社を経営しつつ、微力ながらN予備校のお手伝いをさせていただいております。

何をテーマに書こうか悩んだのですが、僕なりにWebデザインの事以外で、N高生や予備校アプリをご利用中の皆様に、これからのキャリアの考え方についてお伝えしたいなと思ったので、そんな感じの内容をお届けしたいと思います。

「明日会社が潰れても、あなたは大丈夫ですか?」

僕がWebデザイナーを目指したのは2011年ごろ。私は24〜5歳ぐらいで、特にやりたいこともなく、とりあえず生活できればいいやと特に好きでもない仕事をしていました。そんなときに起きたのが、3.11の東日本大震災です。もう10年近く前になるので、高校生の皆さんはおぼろげな記憶しかないかもしれません(当時小学生ぐらいですよね?)

地震が起きたのは東北地方が中心ですが、首都圏も非常に大きな被害を受け、電車が動かなくなったために「帰宅困難者」と呼ばれる方々がいらっしゃったり、会社が急遽休みになったり、物が届かずにスーパーがすっからかんになったりしました。

日本中の経済が一時的にストップし、会社がたくさん潰れました。僕の知るところだと、イベント会社なんかは結構潰れたんだと思います。調べたところ、東日本大震災の関連倒産は9年間で2021件、負債総額は1兆7千億円以上だそうです。

当時、僕が働いていた会社も一時的に売上が減少し、この先どうなるんだろう?と皆が不安に感じていました。

「会社が潰れたら、僕はどうしたらいいんだろう?」

それまで何となく、会社の上司に言われたことをしっかりとやっていれば、明日食うのには困らない。だから大丈夫。と思っていたのですが、この震災をきっかけに、僕の考えは変わっていきました。

「手に職をつけて、明日会社が潰れても食いつなげるようなスキルを身に着けておきたい」

そして震災から数カ月後、「LINE」という今では知らない人がいない超有名アプリが誕生しました。僕はiPhoneをすでに持っていましたが、当時はちょっとしたゲームで遊ぶくらいで、こんなものが何の役に立つんだろう?ともてあましていたところにLINEが登場し、なんて便利なサービスなんだろう!と驚いたと同時に、僕もスマートフォンで何か役に立つサービスを作ってみたいと思うようになりました。

それから僕はお金を貯めて、Webデザイナーを目指しました。中学生のころに、少しだけHTMLを書いたことがあり、もしかしたらこれなら自分でもできるようになるかもしれないと思ったのです。

その後、ソーシャルゲームの会社や、UIデザインの会社などで働き、子供が生まれたのをきっかけに独立して、現在に至ります。

2020年は東日本大震災よりヤバかった

さて、なんとなく勘の良い方は気づいたと思うのですが、2020年というのは2011年のあのころの状況によく似ています。突如発生した新型コロナウイルス感染症という未曾有の事態に、沢山の人が翻弄され、ヒト・モノ・カネの流れが目まぐるしく変わりました。

そしてこれは日本のごく一部の局所的な現象ではなく、世界中で発生しているということ。さらに、終わりが全然見えない。有効なワクチンが開発されたようですが、普及するまでにはおそらく数年単位の時間を要しそうです。

被害の全体規模はまだなんとも言えないですが、おそらく東日本大震災のときよりヤバい状況でしょう。

さて、ここでコロナ関連の倒産数を見てみましょう。

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なんと、12/7時点で772件です。さきほどの3.11の倒産件数は9年の累計ですから、その1/3近くの数値を1年弱で叩き出してしまいました。

11〜12月からの第3波と呼ばれる現象が反映されるのはこれからですし、年末年始商戦にのぞみをかけていた事業者の方々は、来年バタバタと駆け込み倒産という状況になりかねません。

あなたのお父さんやお母さんの働く会社が潰れても、おかしくない状況です。

個人のエンパワーメントの時代

2010年代後半にスマートフォンが普及して、「これからは個人のエンパワーメントの時代だ」と言われてきました。個人のエンパワーメントというのは、超簡単に言うと会社に属していなくても個人の力で稼げる、ということです。

例えば近年、ユーチューバーと呼ばれる新しい仕事が生まれました。ヒカキンさんなんかは会社に所属していますが、会社に所属しないで個人で稼いでいらっしゃる方も多いでしょう。テレビで見ない日はないというぐらいよく出演しているフワちゃんも、芸能事務所には属さずにYouTubeがきっかけで大ブレイクしました。

YouTubeやFacebook・TwitterなどのSNS、その他にも様々なWebサービス・スマートフォンアプリによって、これまで大企業でなければ持っていないシステムなどを、個人で簡単に導入し、世界中に発信することができるようになりました。この流れは止められないですし、今後も今では思いつかないような新しい仕事や稼ぎ方が生まれてくるでしょう。

そしてコロナ禍によって、デジタル化の時計の針は大きく動きました。それにともなって個人のエンパワーメントの時代というのも、ともに大きく進んでいます。

お父さん・お母さんの言うことは聞くな!

と…ちょっと過激なことを言ってしまいましたが、普通に常識的なことは守りましょうw

キャリアのことです。これからのキャリアのことは、はっきりいってお父さん・お母さんの話はあてになりません。良い大学に入って、大きな会社に入りなさいと言われたら、オイオイこんな時代にお前は何を言っているんだと僕は叫んでしまいそうです。

コロナによって時計の針は大きく進み、デジタル化が進むことによって、より個のエンパワーメントが重要な時代になっていきます。会社に所属しないでも、やりたいことを実現したり、それによって生計を立てていくことができるようになっていくでしょう。

N高は皆さんのやりたいこと、個人それぞれを尊重する、そういう教育方針でしょうから、学んでいる生徒の皆さんは何かやりたいこと・挑戦したいことをお持ちでしょう。ぜひ、前のめりにチャレンジしてみてほしいです。

ちなみにN予備校のWebデザインコースは、もしも1人でWebデザイナーとして独立するなら、これぐらいのスキルをひと通り身につけておいて欲しい…そんな思いを込めながら作りました。もちろんこれをやったからすぐにWebデザイナーになれる・独立できる…というわけではないですが、だいたいの指針にはなるんじゃないかと思います。

江戸時代から明治時代に移り変わるときに、武士が刀を置いたように。僕らの身の回りにはスマートフォンをはじめとした、新しいテクノロジーがある。今、私達は大きな時代の変化のはざまにいます。ぜひこの年末年始を利用して、これからどんなことをやっていきたいのか、どうすればそれは叶うのか?そして明日会社が潰れても食いつなげるようなスキルを身につけるということを、じっくり考えてみてはいかがでしょうか。

こちらの記事はN予備校アドベントカレンダーの7日目の記事です。


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Yoshiki Kojima / chot Inc.
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