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マイ脳内妄想劇場~高知編

ライブ : 花田裕之&大西ツル ~流れ2024 高知編~ (高知・ri:ver、2024年11月9日)


1年ぶりの高知。昨年は椎野恭一さん(ドラムス)、そして今年は大西ツルさん(ギター)との共演。2年連続でなんとスペシャルな高知・流れ。椎野さんの時と同様、花田さん&ツルさんの組み合わせは、band HANADA以外では私自身、初めてのこと。

胸を躍らせ、夕方の、日がすっかり落ちた街中を抜けて、はりまや通りの東側へ向かう。年季の入った飲食店ビルはエレベーターが見当たらず、階段で3階の会場まで上る。店内、椅子席、立見席ともに満席のよう。心なしか男性客が目立つ。同性に支持されるミュージシャンは、個人的には評価2割増し。良き、良き。

ふたりともギターはエレキ。花田さんはストラト?のような焦茶×白のギター(今年5月のW.C.カラスさん還暦ライブの時と同じもの?) 、ツルさんは黒くて、ピックガード部分がシルバーメタルで.....、すみません、これ以上はシロウトにはわかりません.....(涙)。

幕明けは 「Call Me the Breeze」。このJ.J. Caleの軽快なナンバーを、これまた花田さんが軽妙洒脱な前振りでスタートさせる演出がたまらない。花田さんが何気なく鳴らすギターの音が徐々にフレーズに形をなしてきたところに、ツルさんのギターが助走をつけつつ、飛び飛びに追いかけていく。やがてツルさんが花田さんに追いつき、ふたりのギターがぴったり調和して曲の前奏が始まる。しょっぱなからこんなに見せつけてくれるライブに、フロアが沸かないはずがない。

2曲目以降の演目も、オリジナルから洋邦問わずのカバー等、band HANADA リスナーの方にとっては昨今おなじみのものが中心。とはいえ、バン花のステージとは一味違った、濃密なギターデュオの世界。私の脳内妄想劇場(あるいはお花畑)では、花田さんとツルさんのプライベートなスタジオ・リハーサルに、我々聴衆がお招きを受け、公開スパーリングみたいな、ちょっとしたセッションを見せてもらっている感じ。お互いにバディであり、きっと好敵手でもある関係がもたらすスリリングさ、そして信頼感。ステージと客席が遠からず近からずの距離感で、大人の魅力あふれるギタリストらとintimateな時間と空間を共有する幸せを堪能した。

ライブがはねたのは午後9時過ぎ。楽しい時間はあっと言う間に過ぎてしまう。この日、この晩、この場のめぐりあわせの、文字通りの「有難さ」にじんわり感じ入った夜だった。今年もありがとう、高知!

陰ながら、直近のband HANADAのツアーの成功を願っております!