30代~40代の大量孤独死なんてもんじゃない!これは「大量絶滅」なのだ!
東洋経済さんの記事が話題になっているようで
ツイッターなどでも #大量孤独死 なんてハッシュタグまで登場しています。
記事では、年間3万人の孤独死があり、ゆとり世代や団塊ジュニア世代が、簡単にいえば
「結婚しない・できない」
人が多いので、彼らが将来大量孤独死するだろう、という警鐘をならしている、というお話のようです。
今現在では3万人という規模ですが、将来には1000万人もの孤独死予備軍がいるとかいないとか。
吉家は、こうした人口の動きを「孤独死」という個人の物語で把握するのではなく、「絶滅」という視点で見ています。
つまり、現在独身で、生涯子供をもうけないまま亡くなってゆく人たちは、その系統においてゆるやかに「絶滅」してゆくのだ、と捉えているのです。
絶滅!
というと火山が大爆発したり、隕石が飛んできて地球全体が大変なことになり、恐竜やら生き物やらが同時にたくさん死に絶えるイメージがありますが、実際の絶滅はもっとゆるやかで、
「誰にも気付かれずに進行」
してゆきます。あら、気がついたらニホンオオカミが絶滅していたわ!とか、あら、気がついたらカワウソはもういないのね!とか、そういう感じです。
それが、わたしやあなたの身の回りで起こってゆくのが少子化なわけですね。
「あら、山田さんのおうち、気がついたらみっちゃんもさっちゃんも40過ぎて独身のままだわ」
とか
「あら、犬神さんの一族、すけとも君もすけきよ君も、独身のまま亡くなったのね」
とか、そういうことが世代を超えて続いてゆくと、はい!絶滅の完成です。
そうすると、一方では子供が3人も4人もいる家庭が存在し、他方では結婚すらしていない男女が量産されてゆく事態となり、総数として「人口はゆるやかに減少する」と見えますが、「栄えている氏族と絶滅している氏族」が明白になってゆくだけなのです。
これまで女性には妊娠出産に適した年齢があるとよく言われてきましたが、実は男性にも精子の劣化がまだ起きていない時期があって、それらを勘案すると結局は
「20歳から35歳くらいまで」
の期間をいかに生殖活動に使えるかどうか、が絶滅を防ぐキモになってきているように思います。健全な精子・卵子はたった15年くらいしか存在しない、ということでもあるわけです。
この期間を大事にできない社会は、個人の話ではなく、「いずれ社会全体として絶滅を迎える」ことになるでしょう。そうはならないよう、社会を変えてゆきたいものですね。