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ChatGPTが書いた「先祖の探し方」の記事が、超まともだった


 これまでChatGPTなどの人工知能や自然言語しょりAIがどれくらい実用的なのか、特に「学問上の問題(テスト)」に取り組ませてみて、あまり芳しくない感じだったのだが、もう少し一般論について語らせてみると、かなり「まとも」なことを吐き出すことがわかった。

 以下は「先祖の探し方」についてだが、具体性は乏しいと思われるかもしれないが、一般論としてはかなり的確である。


『先祖の探し方やルーツの見つけ方について教えてください』
『先祖の探し方やルーツの見つけ方については、以下のような手順が一般的です。

  1. 家族に話を聞く まず、自分の家族に話を聞いてみましょう。祖父母や両親、叔父叔母などに、自分の家系や祖先について話を聞いてみることができます。特に年配の方には、過去の出来事や家族の歴史についての貴重な情報がある場合があります。

  2. 市役所や図書館で調べる 市役所や図書館に行って、戸籍謄本や古文書、地図、年表などを調べることができます。また、過去の新聞や雑誌などの記事も参考になる場合があります。

  3. インターネットを活用する インターネット上には、先祖探しに役立つ情報がたくさんあります。例えば、祖先の名前や生年月日、出身地などを検索すると、他の人が公開している家系図や、先祖探しのためのウェブサイトが見つかる場合があります。また、DNA検査を行うことで、自分のルーツを探ることもできます。

  4. 家系図を作成する 調べた情報を元に、家系図を作成することができます。家系図を作ることで、自分の祖先や親族とのつながりを視覚的に把握することができます。

  5. 専門家に相談する 先祖探しには、専門的な知識が必要な場合があります。困ったときには、専門家に相談することをおすすめします。専門家には、家系図作成や古文書の解読、遺伝子解析など、様々な分野のエキスパートがいます。

以上の手順を踏んで、先祖探しやルーツの見つけ方を行っていくことができます。』


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 ……手順としては、かなり正しい。家族に話を聞くこと、図書館へ行くこと、市役所で「戸籍謄本」を取ってくることなど、日本語での戸籍情報についても正しく訳出できている。

 そもそも戸籍が存在するのは日本と中国くらいで、他の国は「住民票」としての機能を持っている文書はあるが「戸籍謄本」をちゃんと引っ張り出してくるのが偉い。

 家系図やネットの利用など、「その詳細に立ち入らない」限りは全部正しい。



『徳川家康の家臣について名簿が収録されてるものを教えてほしい』
『徳川家康の家臣について、名簿が収録されている資料としては、以下のものが挙げられます。

  1. 「寛政重修諸家譜」 江戸時代に編纂された日本の家系図集で、各大名家や諸侯家の家系図や家臣団の名簿が掲載されています。徳川家康の家臣についても、名簿が収録されています。

  2. 「大日本史料」 日本の古文書や史料を集成した資料で、国立公文書館が所蔵しています。徳川家康の家臣に関する文書や記録が収録されており、名簿を含む情報が掲載されています。

  3. 「徳川実紀」 江戸時代に作成された徳川将軍家の歴史を記した書物で、徳川家康の家臣についても記録されています。実紀は続編があり、続編には家臣団の人数や家臣の増減についての記録があるため、家臣団の変遷を知るための貴重な資料です。

  4. 「井伊家文書」 徳川家康の側近であった井伊直政の家臣についての記録が多く残されています。井伊家文書は愛知県に所在し、徳川家康に仕えた家臣に関する情報が多く収録されています。

上記の資料に加え、各地方に伝わる地域史料や、古文書を収蔵する図書館などにも、徳川家康の家臣についての情報が残されている場合があります。』


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……いやはや、家康の家臣名簿と聞いて「寛政重修諸家譜」をひっぱり出してくるとは恐れ入った。たしかに、この資料は家康家臣団の系図集なのでバッチリ合っている。

 そこから下については「そりゃあ載っているかもしれないけど」くらいの話で、あまり当てにはならないが・・・。

 徳川実紀の続編は、11代家斉以降を暫定的に集めたもので、実質未完の一部である。
 また、井伊家文書は、滋賀県の「彦根城博物館」の所蔵であり、適当なことを言いすぎである。

……こうしたことから、ChatGPTは、「おおよそな一般論」については、それなりに正しいことを吐き出すが、細かいところを尋ねられるとボロが出るというスタイルを貫いている。

 それっぽいことを知ったかぶりして言うけれど、実は聞きかじりの知識をひけらかす飲み屋にいるおっさん、みたいなものだろうか。



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