【帰ってきた・資本主義をチートする スペシャル】預金封鎖は、もう始まっている!
2月17日は、何の日かご存知でしょうか? バレンタインデーの3日後?なんて悠長なことを言っている場合ではございません。
実は昭和21年の2月17日は、戦後のインフレ・戦費の清算のために政府が「預金封鎖」「新円切り替え」をやっちまった日でございます。
日銀が、札はゴミだと言ったから、2月17日は封鎖記念日
サラダ記念日みたいなノリで、しっかり覚えておきましょうね。
さて、巨額の財政赤字がご自慢の日本政府ですが、すでに返しきれないほどの借金を抱えて、いつかはそれを「清算」しようとするのではないか?と誰もが恐れおののいている今日この頃です。
恐ろしいことに、現在のコロナ禍によって、政府のお金の使い方はもう乱発状態ですから、市井に補償金やら支援金やら、対策費用をバラ撒くことが「良いか悪いか」はまったく別問題にして、「お金をじゃぶじゃぶ使わざるを得ない」状況に陥っているのは事実です。
まあ、世界各国おなじような悩みを抱えているわけですが、何といっても、財政赤字が世界一の”金メダル”である日本は、オリンピックが終わり、コロナが終わったあとの授賞式では大変な目に遭うことが予想されます。
とはいえ、そもそも赤字国債の発行が、政府におけるドーピングみたいなものですから、肉体が崩壊するか政府財政が崩壊するか、という「ワリエワ経済」が待ち構えていることは想像に難くありません。
これまた恐ろしいことに、オリンピックが終わり、コロナが収束すれば、次は「戦争」が起きるのではないか?と言われていますから、
あたりの記事を読んで、国家の有事の際にはどんな風にお金が使われるのかを予習復習しておくのもよいでしょう。
(日中戦争〜太平洋戦争の戦費は、公債によって調達されました。そして、敗戦まで一度も決算がなされなかったので、そのオチが預金封鎖なのでーす。)
さて、預金封鎖と新円切り替えというのは、簡単に言えば、「国の借金を国民から財産を奪うことで帳消しにするもの」でした。
なので、預金封鎖の時には、財産税を90%もかけて、お金持ちからも根こそぎ資産を奪い取りました。
庶貧民にとっては、史上最強のキャンセルカルチャーで「ざまあみろ」ということかもしれない下克上ですが、庶貧民であっても、毎月引き出せるお金が制限されたりしたので、無傷というわけにはいかなかったのが現実です。影響がなかったのは宵越しの金はもたねえ、その日暮らしの人たちくらいのものでしょうかねえ。
まあ、それくらい預金封鎖というのは恐ろしいものなのですが、もうすぐ2024年には「新札切り替え」で渋沢栄一が福沢諭吉に取って代わるので、そのイメージで「預金封鎖もやっちゃうんじゃないの?」なんて不安を煽る記事が登場したりもしています。
まあ、エイイチだけに「やっちゃえ日産」「やっちゃえ封鎖」なんてことにもなりかねません。
笑っちゃいられませんな。いや、矢沢はエイキチだってば。
さて、ここからは真面目なお話です。現時点でまだ、僕たち私たちの預貯金は封鎖されておらず、旧円も紙屑になっていないわけですが、もう実質的には、国の仕掛けた預金封鎖の「ワナ」に陥っているんだ、という話をしておきましょう。
わたくしヨシイエがずっと書きつづけている「資本主義をチートする」のシリーズのスペシャルにふさわしい、「大スペクタクル」のはじまりです。
そして聞いて驚くなかれ!このチート術をしかけているのは、僕たち私たちのほうではなく、「政府と日銀」です。
彼らの技がどれくらい凄いのか、ここは素直にビックリ仰天たまげておきたいものです。
あ、余談ですが、先日このnoteで、「日本証券業協会主催」の#お金について考えていること、というコンテストがありました。もう終わっちゃったので仕方ないのですが、もしこの話をそれに応募していたら、優勝間違いなしのおっそろしいお話です。
もう証券業界が泣いて喜ぶような、そんなネタでございます。
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さてみなさん聞いてください。
みなさんは貯金をしていると思います。たっぷり貯蓄がある人もいれば、わずかしかいない人もいるでしょうが、銀行にお金を預けていますよね?
そこで、ざっくり仮に500万円の貯金がある、ということにしましょう。仮のたとえなので、その金額に目くじらをたてる必要はございません。
500万円を銀行に預けると、銀行さんはただ黙って保管してくれているわけではないので、すぐにその500万円はどこかへ旅立ちます。
通常の経済状況では、500万円はどこかの企業なりに貸し付けされて、そこへ行ってしまいます。けれど、幾分かの期間ののちには、企業はそれを510万円なり520万円なりに「増やして」銀行に返済しますから、僕たち私たちは、そこから「利子」という形で「501万円」を引き出すことができます。
残りの9万円か19万円かしらんけど、その分は銀行の儲けになりますね。(現時点での、正確な利率は、ここでは考えなくてOK)
ではその10万円だか20万円だかは、どこからやってきたのか、考えてみましょう。
「それは、企業が商売をして、利益を得たから、そこからやってきたのだろう」
と僕たち私たちは知っています。合ってます。ばっちりです。そして、
「なので、僕の預けた500万円は、501万円になって返ってくるだろう」
と信じることができます。
この信じることができる、というのが用語としては「信用」というやつで、これがあるから経済は信頼性を持って回したり、回ったりできるわけですね。
ところが、失われた20年か30年か知らんけど、企業においては設備投資もしてないし、内部留保を溜め込むばかりで、基本的にはあまりお金を借りていません。マイナス利息、なんて言葉があるくらい、利息や利率はものすごく低くなっているのに、誰も借りないのです。
では、銀行に預けたお金が、企業へ旅立っておらず、利益を産んでいないのだとすれば、そのお金はどこへ行っているのでしょうか?
答えは国が発行している国債を日銀が買うことで、「回っている」ように見えているのですね。昨今は。
国が国債を発行するということは、国が僕たち私たちから借金をしているということです。
ここで、覚えておきましょう。
◆ 企業が僕たち私たちのお金を使って、利益を戻す → 預金と貸し付け
◆ 国が僕たち私たちのお金を使って、利益を戻す → 国債と償還
という2つの仕組みです。とてもよく似ているので、ごまかされやすい代物です。
国家財政は破綻しない、と主張する人は、「企業にお金を使ってもらって元利とも返してもらうのも、国債を日本人が買って、元利とも返してもらうのも、どちらも大元は日本人の資産なのだから、大丈夫じゃん」と言います。
ええ、その通りで、国債は「僕たち私たちの資産であり、債権」です。なので、利息共々、返してもらう権利を持っています。
ところが、ここから先がチート術なのです。「国債のしくみと、預金貸出のしくみがものすごく良く似ているところを絶妙に突いてくる」と、こんなワザが繰り出せるのだ、というのが、真骨頂です。
ここで、質問です。
「企業への貸し付けをした場合、企業が商業活動をするので利益が増えて戻ってくるのは教科書どおりですが、では国債として貸し付けした場合、その利益はどこからやってくるのですか?」
という問題。
国債を発行すると、それは行政の運営に用いられます。老人や福祉、医療、教育、コロナ対策、補償金、補助金、ワクチンの買い付けなどなど。
それをたくさん実行して、利益が取れるのでしょうか?
どうして、それらの消費活動しかしていないのに、国債の利子が「増やして乗っけられる」のでしょうか?
めっちゃんこ謎ですよね???
ちょっと時間を巻き戻します。
”あなたは500万円持っていた。それを銀行に預けた。企業に貸し付けた場合は、500万円分の材料を買って、それを商品にして顧客に販売して、代金を550万円分もらった。そこから40万円は、経費と給料で支払った。最後に、510万円にして銀行に返した。”
だからあなたは501万円受けとることができました。
しかし、実際に今起きているのはこうです。
”あなたは500万円持っていた。それを銀行に預けた。国債として500万円分貸してくれと国が言っている。日銀と銀行はその証券と引換に500万円国に渡した。国はワクチンを買ってきた。老人にも使った。保育所を建てた。一回のみ10万円だけ返してくれた。500万円使いきった。ただ使いきった。代金は・・・。戻ってくるべきその代金は???”
利子どころか、元もとの500万円すら使いきってしまっているのに、どうやってあなたに501万円返すつもりなのでしょう。ここがチート術の最大のクライマックスです。
よーく考えてみましょう。
国は利息をつけて銀行に返却すると言っています。そして、どこから利息が出てくるのか?
それは
「未来に、あなたから収奪する税金を増やす」
ことで返却するのです。
つまり、国債の真の姿は「徴税権」が化けたものです。徴税権があり、国は最終的にはとりっぱぐれないから、国債は信用を持っている、というわけです。
もし国債の信用力が落ちた、となれば、その真の正体である徴税権が表にズババババンと現れてくるというしくみです。
そもそも500万円は、あなたのお金です。それを「501万円にして返しますよ」と言っているけれど、国はその元本も、利子さえもあなたの収入から収奪して、返却するのです。すごくない??
最初から、最後まで、あなたのお金を好き勝手に使っているのが、政府なんですね。
さて、まとめです。こうして金融システムをしっかり読み解くと、「預金封鎖」が起きるかどうかよりも、そもそも「銀行に預ける」という行為が、チート術やワナにまんまとハマっているのと同じだと理解できたのではないでしょうか?
もちろん、もともとは銀行は企業や市場に貸し付けて、利益を産むためのシステムでしたから、銀行が最初から悪いわけではありません。結果的に、今はそうなってしまっている、ということです。
じゃあ、僕たち私たちはどうしたらいいか。これはもう、証券業協会がおしっこちびりながら喜ぶようなことを言います。
「企業に貸し付けて、利益を産んでこい!と送り出す仕組みとは、ズバリ!投資である」
ということです。リスクはあるけれど、少なくとも国にムダ金使われて利潤を産まない、ということはありません。
銀行を経由せずに、直接企業に貸し出したほうが、マシだということです。結局は企業が資金にするために銀行に貯金するのだから、それなら国債を買われるよりは、直接企業に金を貸してやったほうが早いってことです。
あなたの利息を作り出すために、あなたが税金でそれを収める必要もないのです。利益や利潤は、よその誰かが余計に支払ってくれるので、あなたはそれに関しては一銭も払う必要はありません。
(その企業の製品を買ったら、ちょびっとは負担することになるけどね)
どう?目からうろこが落ちたでしょ?