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着ぐるみさんに『トマとセリ』の挿絵を描いていただきました

 ぼんらじさん主催のウミネコ文庫に、なんとか滑り込みで応募してから、もうすぐひと月が経ちます。
 ふぅ、セーフ!とひと息ついた後に気になり始めるのは、そう、挿絵のこと。果たして私のこの「意外とテーマの重いお話」に、挿絵を描きたいと手をあげてくださる方はいらっしゃるのだろうか――

 挿絵については、ぼんらじさんにお任せしておりましたが、着ぐるみさんが描いてくださるということになったのが、つい10日ほど前。

 着ぐるみさんに決定しました、という連絡をウミネコ文庫さんからいただいてからは、ずっと胸がどきどきしっぱなしでした。
 着ぐるみさんですよ!あの着ぐるみさん!
 私は書きのたねさんの記事で着ぐるみさんを知り、このアニメを見て泣きました。本当に素晴らしいイラストとアニメ。その着ぐるみさんが私の童話に挿絵を描いてくださる、ということになったのです!

 感無量、とはこのこと――

 そしてついに昨日、着ぐるみさんから「出来上がりました」というお知らせがありました。

  いかがですか。見ていただけましたでしょうか――
 2点の挿絵の、どちらも見事に私のお話のエッセンスを表現してくださっています。しかもなんと、オーストリアのザルツブルクには「カフェ・トマセリ」という有名な老舗のカフェがあったということで、私は全く知らずにいましたが、着ぐるみさん、そこまで調べていただいて、カフェ・トマセリの雰囲気をちょこっと絵の中に入れ込んで下さっています。すごい!

 コメント欄にもちょっと書きましたが、私が主人公のふたりの名前をトマとセリにしたのは、人によって好き嫌いの別れる野菜ってなんだろうなと思ったときに、トマトとセロリが浮かんだからなんです。好きな人は好きだけれど、嫌いな人も結構いる、ちょっとクセのある野菜。人それぞれ、という要素を入れ込みたかったので、それで、名前がトマとセリになりました。

 物語のいろんな要素が1枚の絵の中に盛り込んであって、じっと見ているうちに、涙が。飛び散ったドロップの下に敷き詰められた写真は、人々が翻弄され、右往左往する姿が見え隠れしています。1枚1枚の写真に大きな意味が込められていて、この絵によって物語が重層的に感じられてきます。
 着ぐるみさんの絵は、とにかく人の心を震わすのですね――
 身をもって体験し、あらためて、深く感謝の気持ちが沸き上がりました。

 なんと手をあげていただく前から、いくつかのラフ画を描いていてくださったという着ぐるみさん。本当に本当にありがとうございます!!せめてトップ画のお茶とお菓子でお礼を――と思いましたが、チョコレートケーキ、お気に召していただけるかどうか・・・
 いつか本当に、直接お礼が言えたらいいなと妄想しております。

 他の方の作品にもどんどん挿絵がついているということで、ぼんらじさん主催の「ウミネコ文庫」、ますます出来上がりが楽しみです!!

 ※この作品に挿絵を描いていただきました。☟