引き継ぎ
営業担当得意先を別の営業に引き継ぐことは営業の仕事としてよくあることであり、4年前にマネージャーになった時におよそのお得意先は部下に引き継いだものの、一社なかなか引き継ぎできなかったお得意先がある。
とはいえいつまでも自分が今の部署に居るわけではないので引き継ぎを進めているのだけど、これがなかなか難しい。
このお得意先は13年担当しており、引き継ぎを受けた当時は当社のシェアが4割程度であったところ、いろいろ評価いただき今のシェアは9割程度に増え、先方自身の成長もあり、取引量は引き継ぎを受けた当時の3倍になった。
少しずつ増えるに従い仕事も増えてきたわけだけど、人間じわじわと負荷が増えてもなんとかなるもので、その結果3倍になった仕事を、それを初めて任される1人の人に引き継ぐのはそもそも無理がある話だ。
しかし、営業の人員が潤沢に居るわけではなく、基本的には一社のお得意先には担当1人が原則なので1人に引き継ぐわけだけど、引き継ぎを受ける側にとってはとても酷なことだ。
ましてや、シェア4割から9割になる過程でお得意先との間で抜き差しならない関係が作られてしまうわけで、それがあるからこそ注文も増やしてもらっているので、自分が担当から抜けても、その期待を裏切らないようにしなければならない。そのプレッシャーは重い。
また、営業のモチベーションは取引量を増やすことにあるわけで、シェア9割にもなると、伸びしろも少なく、そのような中で営業担当のモチベーションをどう作っていけるか?も大切な話‥
改めて書いてみて、本当に大変なことを部下に強いている状況が心から申し訳なくなってきた‥
とはいえ、出来うる限り部下が不安に思う気持ちを少なくできるように気をつけつつ、部下の個性がお得意先との新しい世界を作っていけるよう、導く努力をしていきたい。