第10話 俺たちが食っている参鶏湯はニセモノだ!!
板門店を出た私たちが向かったのは、そこから約8キロほどのとこにある高麗時代の首都、開城(ケソン)だ。
この地域には韓国と共同で開発していた「開城工業団地」という経済特区もある。
経済特区といっても、遠くからみた工業団地は、日本の田舎でもたまに見られる経済発展期の遺物のような工場群にしかみえなかった。
開城(ケソン)は、もうかつての首都としての面影は全く感じられない。
共産国特有の無機質な建物もとても古びてしまっており、緑も少なく、街全体が埃っぽく見えた。
まず開城