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農業とサイエンスライター
今日もブロッコリー畑で収穫。さいこうファームでは、基本的に月、水、金がブロッコリーの収穫日だ。
土、日と2日間空く月曜日が一番多い収穫量が見込まれる。しかし、前日の時点で手伝いに来てくれる予定の人は1人だけ。ピンチ!
Heart Ranchに行きすがら、ぼくはかなり焦っていた。金曜の畑の雰囲気を見ると、月曜日は絶対にかなりの収穫量。ぼくと午前中に来てくれる人、1人だけだと絶対にまずい。しかも、月曜日はサイエンスライターの仕事の締め切りもある。
「あぁ、どうしよう」
家族を乗せた車を運転しながら少しどんよりしていた。
こんなとき、いつも頼りになるのが幸枝さんだ。「あ、そういえばあの子は月曜日大丈夫って言ってたかも。それにあの子もきっと空いているはず!」ママ友ネットワークに連絡を入れてくれる。
そして、月曜日。見事2人のママ友がメシアとして降臨してくれた。
ありがたやぁ。
ルイーダの酒場でうまく仲間を勧誘できたドラクエ3の勇者さながらの気分で畑に向かう。
戦場となるブロッコリー畑。やはり予想通り、かなりのブロッコリーが出現している。トンベリの包丁を片手にいざ出陣(トンベリはFFか)。午前中の作業時間を使って800個以上のブロッコリーを収穫できた。
そして、家に戻り、仲間と解散。
今度は家の中で孤独な戦いが始まる、サイエンスライターの時間だ。ありがたいことに最近は定期的に仕事をもらえるようになってきた。午前中、畑で包丁を振るっていたのが嘘のように、パソコンに向かって論文とにらめっこ。
「ほほう、エピジェネティクスとは実際、こう言う感じなのね。細胞老化はテロメアの話だけではないのか・・・」
大学の研究室にいた頃より熱心に論文を読んでいるかもしれない。数本の論文を読み漁り、刻み込んだメモを武器に、一気に文章を書き上げる。
一気にと言っても、それなりに時間がかかる。あっちに気が散り、こっちに気が散り、そこそこの時間がかかる。
なんとか書き上げたら、ここでまたもや頼れる幸枝さん登場。論文を読んで、文章を書いているとだいぶその分野に明るくなるため、どうしても文が難しくなりがちだ。そんなところを幸枝さんが編集してくれる。互いに編集し合って、一定の水準になったものを納品できるのが、ぼくら再考編集室の強みだと思う。
今回もなんとかライター仕事も納品。
ふぅ、頑張った。
こんな感じで農業とサイエンスライターでオホーツクの地で生きている。大変なこともあるが、体も頭もいい感じで使えるし、常に新しいことを学べるので、この暮らしがなかなか気に入っているのだった。
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最後まで読んでいただきありがとうございます。東京から北海道オホーツクの美幌町に新規就農した4人と1匹家族の農業、子育て、おすすめスポットなどをほぼ毎日更新しています。もしよろしければ「スキ」「フォロー」をお願いします!
(登場人物)
ぼく:東京大学で農学博士取得後、ベンチャーで8年勤務。その後、北海道で新規就農。
幸枝さん:ぼくの妻。北海道大学で生命科学修士、ぼくと同じベンチャーで同期入社。2015年に結婚。
つむぎ:4歳の長男。北海道で元気いっぱいに成長中。電車、働く車、飛行機など乗り物大好き。
スピカ:3歳の猫。女の子。網走の病院で保護されていたところからぼくの家にやってくる。
櫂:0歳の次男。長男が騒ぎ回る横で、どっしりと寝ている大物感を漂わせる。
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