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肩こりの原因と評価方法(骨編) No.6

”肩こり”の原因ついて解説させていただきます。肩こりの症状は肩周囲の”コリ”や”痛み”です。
この”コリ”や”痛み”出る原因には大きく分けて3つあります。

肩こりの3つの原因

①骨もしくは関節の場合
②肩関節周囲の軟部組織の場合
③その両者が組み合わされた場合です。

本日は①の骨・関節が原因の”肩こり”について解説させていただきます。

骨・関節が原因の場合の肩こりには、さらに3つに分けて考えることができます。

骨・関節が原因の肩こりの種類

①変形性関節症
②外傷
③リウマチなどの関節炎(関節の炎症)です。

その中でも臨床で最も多いのは変形性関節症です。

肩こりの原因となる変形性関節症とは

変形性関節症について簡単に整理します。
肩の関節と言うのは正式名称「肩甲上腕関節」と言いまして、肩甲骨の関節窩と上腕骨の上腕骨頭で構成される関節です(図1)
関節というのは関節の中で骨が動くために、間には少し隙間があります。
変形性関節症は関節の間の隙間が狭くなるものをいいます。

関節の間が狭くなることによって、骨同士がぶつかるため、ぶつかった部分の骨が分厚くなります。
分厚くなったものが尖っていると骨棘ということもあります。

上記の関節の間が狭くなっているかどうかの判断と骨棘の有無はレントゲン上で確認することができます。
ただレントゲン上での確認するということは、病院に足を運ばないとできませんので、今日はご自分でも確認できるものをご紹介させていただきたいと思います。

画像1

              図1肩甲上腕関節

変形性関節症による肩こりの評価方法

関節というのは前述させていただいきました通り関節の中で骨同士が”動く”わけですので、動かして評価をします。

具体的には関節の可動域制限で評価していく方法をお伝えします。

関節の可動域制限は2つに分けることができます。
①関節包パターンと②非関節包パターンです。

今回の変形性関節症の場合は関節が原因ですので、上記の①である関節包パターンによる関節可動域制限が生じます。

肩の関節包パターンとは「肩関節の外旋・内旋・内転」です(図2)。

内・外旋

内・外転

 肩こりの場合には、特に肩関節の外旋が制限されやすいとする報告が多いです。

そのため変形性関節症の場合の肩こりの評価では、肩関節の外旋・内旋・内転の可動域を左右左でご確認いただき、肩こりのある側で、特に外旋の制限が大きい場合には、変形性関節症が原因の”肩こり”の可能性があります。

肩こりの原因となる外傷とは

骨・関節が原因の二つ目に上がっているのが外傷です。
外傷の場合には肩が外れている場合が多いです。肩が外れた場合には、肩甲骨の肩峰と上腕骨の大結節の間の距離が離れます(図3)。

よって、肩こりの症状がない側に比べて症状がある側の肩関節で距離が離れている場合には外傷が原因の肩こりの可能性も考えられます。

肩峰と大結節

        図3:肩峰と上腕骨大結節の位置

肩峰と大結節の触り方については下記の動画で解説をしています。


また、骨・関節が原因の肩こりのアプローチ方法が気になると思います。

アプローチ方法についても別の動画で解説をしておりますので気になる方はご参照ください。

動画でも発信しています↓↓

記事作成日:2021年7月30日

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