コンコルド効果、認知バイアス、行動経済学、そして…
サンクコストバイアスからの続き
昨日はサンクコストについて記事を書かせて頂きました。
サンクコストは「何をしても回収する事が出来ない費用」の事です。
埋没費用とも言われており、
事業継続を続けるか辞めるかの判断する際の材料なのです。
コロナ禍の時代の考え方と抱き合わせて、
損切の話を組み込ませて頂きましたが…
お金や時間を既に使っていたとしても「無理」だと感じれば、
自分なりのレッドラインを決めておいて、
「損切り」出来る勇気と覚悟を持たなければならないのです。
心の戦いに勝利するために、
合理的な決断が必要と言う事なのだと強く思います。
コンコルド効果
「コンコルド効果」は聞いた事がありますでしょうか?
コンコルド効果の名前の由来…
皆さんも知っている方が多いと思いますが、
イギリスのBACとフランスのシュド・アビアシオンで、
過去共同開発が進められた、
【超音波民間旅客機コンコルド】から来ています。
子どもの頃にコンコルドの機体を見た当時…
めちゃくちゃカッコイイ!
と言う気持ちを感じたのを思い出します。
コンコルド事業の撤退
そのコンコルド事業ですが、
1976年から運用開始され赤字になると見込まれていたにもかかわらず…
開発が進められました。
その負債の大きさから開発は中止に追い込まれ、
結局、開発会社は倒産したのです。
コンコルド事業ですが、
当初はあるキャンペーンを行ってとても良かったそうです。
しかし…徐々に効果が下がって来たにも拘らず、
それまで投じた「多くのコスト」や、
「成功体験」から来るバイアスが邪魔をして…
最終的に止める事が出来なくなる出来なくなったのです。
商業的にも成功する見込みのないまま、
2000年初頭まで運航は継続されました。
まさかコンコルド事業が大赤字で、
こんなタイミングで紹介する事になるとは…
夢にも思いませんでしたね。
知らないうちに無くなっていたのか?と言う程度でしたので。
全ては認知バイアスの一種
ココから…
コンコルド効果とは、
このまま投資を進めると損失が出る!と分かっていても…
これまでに投資した分を惜しみ、
ついつい「投資を継続してしまう心理的傾向」なのです。
昨日記事を書かせて頂いた「サンクコストバイアス」も、
「コンコルド効果」も同じ意味を持つのです。
これらは全て…
「先入観」等から判断が歪められることでもあり、
ほぼ全てが【認知バイアス】の一種なのだと言われています。
継続か、撤退か、それとも…
コロナ禍における考え方をいくつか書いています。
コンコルド効果の意味はおおよそご理解頂けたかと思いますが、
今の事業に当て嵌めて考える必要性があります。
もちろん…正解なんて言うのはありません。
私も常に自分自身に当て嵌めて書いております!
コロナ禍において…
事業撤退される方も少しずつ増えて来ました。
事業経済される方も数多くいらっしゃいます。
既存事業の根幹を見つめ直し、
今のままで大丈夫か?を常に見定めながら、
事業も分散投資的な事を進める必要性があります。
新しい価値向上の考え方
「ITの浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」
という概念があります。
これが「デジタルトランスインフォメーション」です。
言葉だけが先行しても意味がありませんが、
コロナ禍で大きく加速しています。
デジタルはメディアも同じです。
アナログメディアからデジタルメディアの主流へ変わっています。
それによって今まで考えもつかなかったビジネスの在り方が出て来ました。
新しい価値観であり、
新しい価値向上のポイントです。
私たちは常に決断を迫られています。
だからこそ…認知バイアスに引っ張られる事なく、
自分自身の幹をしっかりと太くして、
根を地中へ張り巡らせる必要性があります。
これは知識だけの頭でっかちではいけない!
と言う事なのです。