SDGsと行動経済⑨(キャッシュレスアンケート編)
吉田行動経済研究所調べ
(2020年9月資料-アンケート20日目)
「SDGsの調査研究に関するアンケートパート③」について、
吉田式アンケートメソッドを使って、
アンケートを収集しています。
昨日はキャッシュレスについて、
SDGsと行動経済記事を書かせて頂きました。
日本政府は、
いち早くキャッシュレス社会にしたいと考えています。
その理由の大きな三つを解説させて頂きました。
増税による消費低迷の緩和の起爆剤として、
少しでも早く広がればと言う所でしょう。
各国のキャッシュレス事情
日本は諸外国と比べて…
とてもキャッシュレスが遅れています。
2016年度ですが、
世界各国のキャッシュレス事情を見て行きましょう。
韓国=96.4%
イギリス=68.6%
中国=65.8%
オーストラリア=58.2%
アメリカ=46.0%
フランス=40.7%
日本=19.9%
となっています。
キャッシュレスが浸透しづらい
なぜこれだけ低いのか?
それは、
日本の現金文化が、
今の時代も根強く残っているからでしょう。
現金商売の安心感然り…
お年玉にしても、
ご結婚のご祝儀にしても、
お葬式の香典費用等々にしても、
様々な場面で、
常に現金がやり取りされています。
更には、
日本の店舗スタッフは、
【釣り銭の計算が非常に上手】だそうです。
安心と言う信頼
現金=これって安心ですよね?
そしてカード決済の場合、
小売店はクレジットカード会社に、
約3~4%前後の手数料を支払います。
日本は諸外国に比べ、
店舗側が支払う手数料も高いと言われており、
日本の飲食店はかなり安価ですので、
チリも積もれば…
バカになりません。
利用する以上、
手数料は必要になりますので、
これは慣れていくしかないのかもしれません。
それではキャッシュレスに感じる「不安」
のアンケートを聞いていきましょう
Q:キャッシュレス決済を利用する上で不安に感じる点について以下から1つ選んでください。
アンケート結果を公開させて頂きます。
未だキャッシュレス決済に感じる不安…
皆さんはいかがでしょうか?
有効回答数809名
第一位:個人情報の流出や不正利用の恐れがある点
56%=457名と断トツでした。
未だに個人情報が流出する事件がありますので、
個人情報の流出は多くの方が抱えている不安第一位です。
第二位:現金決済に比べて使い過ぎてしまう恐れがある点
16%=128名と次点。
これは意外と多いのですね!?
自己管理能力かと思いますが…
第三位:現金に比べてキャッシュレス決済というもの自体に信頼が持てない
12%=97名
現金主義でやって来た日本ですので、
何となくわからないでもないのですが…
こんな事を言っていれば遅れる一方ではありますね。
第四位:不安を感じない
7%=60名でした。
これはこれで少ないのか?それとも多いのか?
第五位:決済履歴等の情報を事業者によって利用される点
7%=55名となっています。
そもそも論として、
グーグル検索等でも、
LINEやFacebook等でも、
調べられてはいるんですけどね…
「お金を使った」と言う事は、
「需要があった」と言う事です。
決済事業者はその需要履歴を見たいのは、
当然の事なのです。
Q:上記設問でその他とお答えした方は、キャッシュレス決済を利用する上で不安に感じる点をお答えください。
上記のアンケートで、
第六位:その他
僅か1.5%=12名となりました。
どんな答えがあるのでしょうか?
まずは、
【災害のとき、キャッシュレスだと不安】
これは分かりますね…
電気が止まればキャッシュレスも止まります。
【システム障害等、急に使えないと困る。】
上記の災害もまさに同じ事です。
いざと言う時に使えないと、
まず使わなくなりますので…
【キャッシュレスを利用することがない】
【キャッシュレスを使ってない】
使っていないからいらない!なのか…
使う所がないからいらない!なのか…
やはり一回は使って欲しいと思います。
その時点で必要か必要でないか?です。
SDGsと行動経済⑨(キャッシュレスアンケート編)まとめ
日本は今後、
更なる生産性向上に、
矛先を向けて行かなければなりません。
その上でキャッシュレス事業は、
避けては通れないと感じます。
現金文化が良いとか悪いとかではなく、
生産年齢の人口減少に伴いつつ、
団塊世代が後期高齢者と言われる75歳を迎えるまで、
あと数年と言われています。
人間75歳を超えると…
極端に食欲も減退し、
足腰も弱くなり、
消費活動が落ち込みます。
これは何を示しているか?
お金を使う事をしなくなるのです。
人口ピラミッドを見ていくと…
70歳過ぎの団塊世代
50歳前の団塊ジュニア世代が
かなりのボリュームゾーンです。
団塊世代における国内の消費は、
確実に落ち込んでいきます。
時代の遅れは致命傷となる可能性が高いので、
日本は東京五輪と共に、
外貨獲得へと向かう流れでした。
コロナ禍によって様々な事を想定しつつ、
行動へと繋げる事が求められています。
現実と現状を見極めながら、
やるべき事を選定するタイミングが来ています。