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思い込み(バイアス)と行動経済②

直感の精度

人間は思い込みが激しい生き物です。
昨日からは、
「思い込み=バイアス」と行動経済。
について記事を書かせて頂いています。
実は…
バイアスには様々な種類があるのです。
それを数回に分けて、
ご紹介して行きたいと考えています。
まず最初に「経験則的な直感」によって、
判断ミスが起きる事
があります。
人間の持つ基本的直感
これはかなり精度が高く…
「90%くらいの確率」で当たるとも言われます。

直感によるミス

しかし90%の精度があるって凄い事です!
ただ…
残りの10%の判断ミスは、
「思い込み=バイアス」によって、
起きるとされている
のです。
たかが10%…か?
それとも、
されど10%…なのか?
10円に笑うモノは10円に泣く…
では無いですが、
その僅か10%が致命傷になってしまっては大変です。
知識を深め、
知恵を育む…
とにかく成功確率を高める事は、
これからの時代に必要
なのです。
それでは本題のバイアスに触れて行きましょう。

正常性バイアス

以前も触れたことがありますが…
自分にとって悪い情報や、
害のある情報は無視すること

「正常性バイアス」と言います。
私だけは大丈夫!
俺は守られているからそんなことは起こらない!
そんな方は周りにいらっしゃいませんか?
これら全て「正常性バイアス」なのです。

正常性バイアスの実例

「振り込め詐欺」とか、
「オレオレ詐欺」が未だ起きていますが、
この様な被害に遭われる方も、
「正常性バイアスを利用」されているのです。
他人=客観的に見て、
「これは確実に詐欺だ」
と思われるような時でも、
いざ自分となると…
「私は大丈夫!」
と思ってしまいます。
正常性バイアスは、
直感で信じた異常を打ち消し、
「正常」と思い込もうとするバイアス
なのです。
確証バイアスと似ていますね。

後知恵バイアス

こんな奴いるよね…
と感じると思いますが、
物事が起きてから、
それが予測可能だったと考えること
を、
「後知恵バイアス」と言います。
後知恵バイアスを使う人は良くこう言います。
「だから言ったのに…」
「そんな気がしてたんだよ…」って。
とある書面で書かれていて私も納得したのが、
後知恵バイアスは、
「劣等感」のあらわれ
だと言う事です。
劣等感があるからこそ…
後から知っていたことにして、
「相手よりも優れている」
と思い込みたいのです。

後知恵バイアスの実例

良く被害者で例えられるのは、
高校野球の監督と無責任な観客側
です。
高校野球史上10年に1人と言われる
逸材を持つピッチャーがいたとします。
連投連投は身体に良くないですので、
連投を避けるために、
代わりのピッチャーを出したとしましょう。
そして試合に負けてしまいました…
これは素晴らしい選手の将来を見据えていますので、
監督としては素晴らしい采配でもあります。
しかし無責任な観客側で批判する人は…
「他の選手のことを考えろ!」
「負けたら意味ないだろう!」
「監督の采配が悪いんだ!」
となります。
その批判する人達はほぼ確実に、
試合に勝っていたとしたらこう言います。
「監督采配が素晴らしい!」
「チームの中身を最優先に考えるいい監督だ!」
想像できますよね?
ただの結果重視の考えです。
後知恵バイアスに振り回されている方は…
周りに見当たりませんか?

自己奉仕バイアス

このバイアスは…
とてもいやな奴の事です(笑)
成功したら自分が努力したおかげで、
失敗したら誰かや何かが原因という考え
を、
「自己奉仕バイアス」と言います。
要は…
とにかく成功したら、
「自分自身の能力」
によるものとして認識し、
失敗をしたら、
自分ではどうしようもない、
「外部要因」に帰属
させる事です。
書いているだけでも、
とてもいやな奴なので付き合う事は無いですが…
一応具体例を書きましょう

自己奉仕バイアスの実例

分かりやすいのは学校のテスト試験です。
期末試験等があると思いますが、
とにかくいい点が取れれば、
自分が勉強を頑張ったからとなり、
逆に悪い点だっとしたら…
運が悪かったから!
という全く別のものに責任転嫁する奴です(笑)
良い点で考えれば…
どっちに転んでも調子がいい結果となりますし、
常に前向きではあります。
しかし悪い点で考えれば、
成長など絶対しない!
と言う大きなデメリットがありますし、
同じことを繰り返す可能性があります。
そして人には好かれないでしょう!

セルフハンディキャッピング戦略?

自己奉仕バイアスの「奉仕」ですが、
「自分の利益や考えを捨てて、
そのものに力を尽くすこと」
にあります。
自己奉仕とは自分のために、
結果解釈を都合よく変えることなのです。
悪い結果が出た時に、
自分以外のモノに帰属させるためには、
失敗原因を無意識に、
外部要因から戦略的に集めようとします。
これをセルフハンディキャッピングと言います。
様々な事情を作りあげるのです。
急な用事が起きたからとか、
体調が悪くなったとか、
あえてゲームをして勉強をしなかったとか、
夜中に救急車が走っていてうるさかったとか…
どうです?
周りにいませんか?

思い込み(バイアス)と行動経済まとめ

「思い込み(バイアス)と行動経済」
二日目の今回は、
三つのバイアスについて書かせて頂きました。
正常性バイアス
後知恵バイアス
自己奉仕バイアス

面白いですよね…
後知恵バイアスと自己奉仕バイアスにおいては、
結果がすべてです。
結果でしか物事を判断出来ない事は、
とても残念な事です。
勝ちは正義!負けは悪!
と言うように、
「何かに帰属させないと気が済まない」のです。
これでは心の余裕もないですし、
とても大切な物語が抜け落ちてしまいます。
人間は感情で行動する生き物です。
「結果だけの感情は一時のモノ」です。
しかし…
「結果の裏側に存在する、
物語における感情は一生モノ」
なのです。
思い込み(バイアス)と行動経済記事は、
まだまだ続きます。

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