千と千尋の神隠しと行動経済
千と千尋の神隠しの興行収入増加
2001年7月20日に封切られたアニメ映画
「千と千尋の神隠し」
この映画は多くの方が観られたと思います。
実は千と千尋の神隠しの興行収入が、
308億円から316億8000万円に、
上積みされたことが話題となっています。
劇場版『鬼滅の刃』無限列車編の興行収入が、
約302億円となった事で、
なぜ今なのか?と、
物議を醸しだしています。
鬼滅の刃VS千と千尋の神隠し
最新の歴代興行収入ランキングが更新されました。
上位5位までがコチラです。
1位「千と千尋の神隠し」316億8000万円
2位「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」302億8000万円
3位「タイタニック」262億円
4位「アナと雪の女王」255億円
5位「君の名は。」250億3000万円
特に鬼滅の刃は、
12月14日までで観客動員2253万9385人、
興収302億8930万7700円を記録!
圧倒的な動員数ですね。
アニメの底力
映画の興行ランキング上位5位までを見ていくと…
アニメが上位を占めているのが分かります。
スタジオジブリ作品、
『鬼滅の刃』や『君の名は。』など、
「単発アニメ映画」のメガヒットが、
日本の映画興行に大きな貢献をしています。
日本映画を支える、
劇場版アニメシリーズの底力を感じます。
千と千尋の神隠しのメッセージとは
改めてこの映画を観ると…
様々なメッセージ性が隠れていると感じます。
映画のシーンを、
幾つか思い出して頂きたいのです。
千尋の両親が異世界の食事で「豚」になる
湯婆婆に荻野千尋の「千」以外を取られる
「カオナシ」の存在
豚の中から両親を探して「ここには居ない」と分かる理由
その他諸々…
考察していくと…
同じ映画でも二回目以降で観るポイントが変わります。
情報の鵜呑み
迷い込んだ異次元の世界で、
千尋の両親が「豚」になります。
そこら中にある食べ物をバクバク食べながら…
子どもである千尋は「やめて」と問いかけるも、
次から次へと食べ始め…
止まらないまま豚へと変貌するのです。
まるで…
今のマスメディアの情報を鵜呑みにして、
踊らされている感覚を覚えます。
これだけでも異様な現代社会へのメッセージ性を感じますね。
アイデンティティの損失
湯婆婆に見つかった時、
契約書にサインをして仕事をさせられます。
この時…
荻野千尋の「千」以外を取られるのです。
もう一人の主人公である「ハク」がこう言います。
「湯婆婆は相手の名を奪って支配する」
「名を奪われると帰り道が分からなくなる」
名前は自分自身です。
自分の生まれた意味であり価値です。
名前を取られる事は、
アイデンティティの損失なのかもしれません。
今の時代に生きる意味を常に考える事が大切です。
カオナシについて
圧倒的な存在キャラ「カオナシ」
最初は存在感もなく、
フワフワしています。
しかし…
「欲望」で変貌し周りの者を操りだします。
まさに資本主義の慣れの果て。
「クレクレ人間」ですね。
お金儲けが全てで、
志のかけらもなく、
常に人のせいであり、
利己的で自己中心的です。
千と千尋の神隠しと行動経済まとめ
千と千尋の神隠し…
とても考えさせられるアニメで、
日本独特のイメージですね。
千尋が異世界に迷い込み、
両親の変貌を目の当たりにした後、
異世界のモノを食べる事で存在を許されます。
その中では名前を奪われ仕事を与えられながら、
カオナシのような実体のない欲望の塊にもめげず、
一生懸命直向きに生きる姿に周りが応援します。
周りの応援があって少女からの成長を遂げ、
自分の存在や周りへの感謝を見つけ出し、
両親の存在を見出し、
現実社会へと戻る事が出来るのです。
それを「神隠し」と言う言葉を使う。
現実と異世界との物語…
とても考えさせられる映画です。
ぜひ改めてじっくりとご覧頂ければと思います。