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音楽のチカラと行動経済①

音楽は人間の無意識に影響を与える事が多大

米国は面白い実験を数多くやっていますね…
アメリカのロヨラ大学のロナルド・ミリマン教授
利用者の歩くスピードを観察する為に、
スーパー(店)のBGMテンポを変えて流したそうです。
店内のある2ヵ所を移動する時間を測定したところ…
結果は「ゆっくりしたテンポ」よりも、
「速いテンポ」の方が通過時間は早くなりました。
そして更に!
「ゆっくりとしたテンポ」の方が、
38%も売上が上昇したのです!
これはとても興味あるデータですね。

顧客側は全く気付いていない

「ゆっくりとしたテンポ」の方が38%も売上増加!
これはかなり明確な数値ですね。
しかし…とても面白い結果が他にもありました。
こうした大きな変化があったにも拘わらず、
利用者のほとんどがBGMに、
何かの影響を受けたという自覚がなかったのです。
これを知っているのと知っていないのとでは…
大きな差が生まれると思いませんか?
これが行動経済学の一つなのです。

売上の方程式

売上が上がる方程式があります。
売上=客数(増)×客単価(増)です。
客数と客単価は全く別のアプローチとなるのです。
客数と客単価増に繋がる超ざっくりの考え方ですが…
店外から店内に入ってくるお客様は客数で、
店内から店外に出ていくお客様は客単価です。
BGMが早いと早く歩く。
BGMが遅いと遅く歩く。
何となくそんな感じがしますが…
なぜ、売上が38%も変わるのでしょうか?
もう少し具体化してみましょう!

動機づけとの関連性

売上を上げるには「動機付け」が必要です。
興味喚起ですね。
①来店動機
②入店動機
③滞在動機
④購買動機
⑤再来店動機です。
さて…
BGMのゆっくりテンポはどこに当たると思いますか?
頭の良い皆さんであればピンとくると思います!
そうです③滞在動機です。
いかに店内に長く滞在させることが出来るか?
ココにBGMの効果があるのです。
試食等は④購買動機ですね。

データは嘘をつかないが都合よく見ることも出来る

行動経済を深めて行く上でのデータ分析は重要です。
データは全てを細分化していく必要があります。
年間通しての半期別・四半期別・月別…
週別・曜日別・日別
天気別・気温別・時間別・男女別・年代別…
どこを起点にどうやって見比べるか?
起点が軸で無ければいけません。
データは嘘を付きませんが、
都合よく見ることが出来るために、
誤魔化す事が出来るからです。
データを見る力を養っていくと…
Instagramがなぜ「いいね」数を消したか?
Googlechromeがなぜ、
YOUTUBE動画の8分以下を検索させないようにするか?
全てにおいて考える事が出来るようになるのです。

お店の居心地

話を戻しましょう。
では…飲食店ではどうでしょう?
飲食店での実験でも、
食事のスピードと量もBGMによって変化したのです!
「速いテンポの音楽」だと食事のスピードが速く、
「ゆっくりしたテンポの音楽」にすると…
食事のスピードは遅くなり、
飲食の量も増えたといいます。
回転数重視か?
客単価重視か?
音楽は飲食店の売上に影響する!
お店内部や販売内容によって音楽は変える!
分かっている!のと、
実際やっている!のとでは、
意味が全く違うのです。

音楽のチカラと行動経済

音楽のチカラと行動経済。
いかがでしたでしょうか?
音楽のテンポ一つとっても38%売り上げが上昇したと言うのは、
驚きの結果です。
客単価が増える事は、
客数が大幅に減少していく中で…
とても大切な考え方なのです。
マーケティングの本質
データ分析の細分化
ボトルネックの原因
高いお金を払って難しい言葉を並べる人たちは山ほどいますが…
結果としてどうなったのか?と言う事です。
ほんの少しの見方の違いで結果が大きく変わる時代。
吉田行動経済研究所では更にデータを集めてまいります。

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