漫画キングダムと行動経済④
人情に厚い山界の王
大人気漫画キングダムと行動経済の4記事目です。
今回の主役は、
山界の王・楊端和(ようたんわ)です。
艶やかな美貌とは裏腹に、
性格は男勝りで言動は豪快そのもの。
女性ながら山界一の武力を誇り、
山民族の間では、
「血に飢えた死王」の異名を持っています。
(実在した楊端和は男性で秦の将軍だったとの事)
楊端和登場は物語前半
キングダムファンはご存知ですが、
楊端和の登場は早い段階で出て来ます。
主人公で異母弟・成蟜(せいきょう)の反乱により、
王座を追われた秦国の若き王・嬴政(えいせい)
絶体絶命になりながらも王都奪還のため、
山民族の王と同盟を結ぶべく、
もう一人の主人公である信(しん)や、
家臣である昌文君(しょうぶんくん)達と、
奥深き山界へと向かいます。
第九代目秦王『穆公』との縁
楊端和を語るには、
山の民の歴史と秦国の繋がりを、
語る必要があります。
秦国の若き王・嬴政は、
秦国の第三十一代目大王です。
そこから遡る事400年前!
第九代目秦王『穆公(ぼくこう)』の時代。
山の民は穆公と盟を結んでいたのです。
物語より抜粋します。
「馬酒兵三百」
「穆公は軍馬を食べてしまった山の民に酒をふるまい、
盟を結ぶこととなります。
そんな寛容な穆公は、
敵対していた「晋」が大飢饉となったときに、
敵国へ食料を送ります。
翌年…今度は秦が大飢饉に見舞われたため、
穆公は晋に援助を求める。
すると晋はこれを好機とみて、
秦に向け大軍を起こしたのです。
これに激怒した穆公は兵を挙げ戦へと突入…
しかし食料の無い秦側は劣勢となり、
絶体絶命の窮地に立たされたのです。
そのとき突然!
三百人の山の民が現れ秦側に力を貸しました。
これが「馬と酒の恩返し」に来たのです。
しかし…その戦い方は凄惨を極めるもの。
山の民はたったの三百人で敵本陣に襲い掛かり、
晋王までも捕らえてしまったと言う。」
漫画の中では、
秦国の兵隊「壁(へき)」が信に語っています。
「山の民は恐ろしい戦闘民族」なのだと。
楊端和との対面へ
しかし…
穆公亡き後は秦国と山の民の交流は絶たれます。
山の民に対する差別が再開されたからです。
秦国の都合で同盟を解消し、
山の民を迫害し虐殺した過去もあったのです。
それから数百年経ち、
反乱で失った王座を取り戻そうとする嬴政(えいせい)は、
山の王である楊端和を訪れに行きます。
周りの家来達は、
とても厳しい現状であるとは考えていたみたいですが…
嬴政(えいせい)は勝算があったと感じます。
それは何百年も穆公の隠れ避暑地である、
美しい緑に囲まれた楼閣が、
綺麗に管理されていた原因が山の民であると悟ったからです。
楊端和の魅力
山の民の王である楊端和。
これ以上ネタを書くと面白くないので…
漫画を見ていない方にはぜひ、
読んで欲しいのですが、
楊端和は人情に厚く…
一度心を許した相手に対しては、
自らの命をかけてでも守る気概を持っている、
素晴らしい王です。
楊端和自信が幼少の頃から感じていた、
「世界を広げたい」という想いと、
嬴政(えいせい)が考えている
「中華を統一して争いのない世界をつくりたい」
と言う想いが重なり、
秦と山民族の強固な盟が結ばれるのです。
ココから王都奪還へと物語は進み、
これから長いストーリーとなる中華統一を果たす、
秦の始皇帝誕生へと繋がるのです。
コロナ禍において考えてみる
第九代目秦王・穆公(ぼくこう)と、
山の民との交流…
最初は秦国の軍馬を食べてしまった山の民に、
馬肉に合う酒をふるまった所から始まります。
そこから山の民は秦国民から迫害を受けます。
罪を憎んで…では無いですが、
そんな過去があったとしても「中華統一」に関して、
嬴政と信の言葉を聞いた楊端和。
山の王として国の狭さを感じていた中、
「世界を広げたい」と心に持っていた楊端和が
嬴政とかつてない強固な盟を組み、
王都奪回へと一気に矛先を向けます。
過去は過去、
現在は現在です。
どれだけ憎しみあったとしても、
今こそ団結する事!
そんな気がしてならないのです。
漫画キングダムと行動経済④まとめ
漫画キングダムと行動経済の4記事目となりました。
1記事目は「主役・時代背景・魅力・組織構築論」に分け、
「収益的側面」含め書かせて頂きました。
2記事目は「中華統一を目指す秦の若き王・嬴政」と、
秦の右丞相まで登りつめた呂不韋(りょふい)について、
「天下とは何か?について語り合う思想」を書かせて頂きました。
3記事目は「趙国の新三大天・李牧(りぼく)」を基に、
「自らの生き方」について書かせて頂きました。
今回の4記事目は、
「美しき山の王・楊端和(ようたんわ)」を基に、
山民族400年前の感謝もあり、
秦国からの迫害がある中でも、
認め合う事で、
命を懸けて同盟を結び同じ敵を倒す!と言う、
「昨日の敵は今日の友」では無いですが、
目的が明確であれば過去の恨みは投げ捨てて、
「共に力を合わせて立ち上がる」と言う生きざまを書かせて頂きました。
「人間は感情で行動します」
好きや嫌いやではなく、
相手が何を考えているのか?を話し合って、
認めるべき所は認める!
と言う考え方が大切なのではないでしょうか?
あくまで漫画の主人公ですが…
角度を変えれば様々なヒントが生まれてきます!
キングダムシリーズは、
まだまだ続けたいと思います(笑)
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