13日の金曜日と行動経済
13日の金曜日とは
世にも恐ろしい殺人鬼ジェイソン
そのジェイソンが登場するホラー映画で有名なのが、
「13日の金曜日」です。
米国では13日の金曜日が怖い人は、
何と約2,000万人もいるそうです。
「13日金曜日恐怖症(friggatriskaidekaphobia)」
なんて言う病名もあるくらいです。
なぜ13日の金曜日なのか?
ではなぜ「13日の金曜日」なのでしょうか?
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、
再度振り返って見ましょう。
起源は曖昧なところもあります。
もともと「金曜日」
そして「13」と言う数字
これは別々に縁起が悪いものとされてきました。
不吉な「金曜日」と「13」の2つが合体して、
最凶最悪な日として初めて記録に残ったのは、
19世紀後半ごろと言われています。
金曜日が不吉な理由
「最後の晩餐」
と言う有名なお話。
ご存知の方も多いと思います。
イエス・キリストが十字架にかけられる前の晩…
12人の弟子と共に行なった食事会と、
その時に起こったことを、
「最後の晩餐」と呼びます。
実はこの最後の晩餐が、
「金曜日に催された」
と言う事が広く信じられているからです。
13と言う数字が不吉な理由
13の理由はいくつか存在します。
未知数説として、
人間の手指が10本と両足の2本で12。
その12を上回る数字13は、
「不可能(未知)の数」として恐れられた説。
非調和な数説として、
12は60の約数です。
暦の必要性から「時間」や「方位」に、
六十進法が用いられています。
12ヶ月や12方位や12時間等々、
12に対し12の隣の素数である13は、
調和を乱すものとして不吉な数と見られた説
宗教的要因説として、
ラグナロクをご存知でしょうか?
北欧神話の世界における終末の日です。
北欧神話で12人の神が祝宴を催していた時…
招かれざる13人目の客として「ロキ」が乱入。
「ロキ」が「ヘズ」をたぶらかし、
「バルドル」を殺害します。
これが発端でラグナロク勃発となるのです。
最後の晩餐も12人の弟子がいて、
イエス・キリストで13人目であったり、
イエス・キリストを裏切った弟子であるユダが、
最後の晩餐では13番目の席についた等々、
他にもいろいろありますね。
13日の金曜日の経済的損失
欧米人の多くは「13日の金曜日」が訪れると、
何か自分に不幸な出来事が起こるのではないか?
と恐れます。
これによって「13日の金曜日」の日には、
飛行機や自動車で出かけるのを控えたり、
日課にしている事を行わなかったりするのだそうです。
実際に今も起きている経済的損失額は…
1日で約8~9億ドルも発生していると言われており、
日本円で言えば約1,000億円損失に迫る勢いです。
本当に13日の金曜日は不吉なのか
本当に「13日の金曜日」は不吉と言えるのか?
いわゆるエビデンス的なモノは存在するか?
以下のデータをご覧下さい。
確率から見た「13日の金曜日」です。
オランダの保険統計センターが調べた事実だそうです。
「13日の金曜日」は不吉どころか…
「13日に重ならない金曜日」に比べ、
むしろ安全である事が証明されたそうです。
膨大な過去データを調べ、
全ての金曜日の事故報告件数が、
1日辺り7800件でした。
それに対し、
「13日の金曜日」の事故報告件数は、
1日辺り7,500件だったのです。
1日辺り300件も少ないとなると…
これは大きな意味を持ちますね。
株価でみる13日の金曜日
「13日の金曜日」を株価で見て行きましょう。
過去10年間における米国の株価動向を見ると、
「13日の金曜日」は約63%の確率で、
株価が上昇していたそうです。
膨大な過去データから見る「13日の金曜日」
株価の平均上昇率はプラス0.5%!
金融マーケットで、
「13日の金曜日」ジンクスは当てはまらず、
むしろ縁起のいい日と言えます。
13日の金曜日と行動経済まとめ
「人間は感情で行動します」
だからこそ13日の金曜日では、
心理的抑制が起きる事で、
経済効果が大きく減少するのは分かります。
しかし…
膨大なデータを見ていくと、
1日の事故報告件数が少なかったり、
株価が上昇したりと、
決してマイナス効果ばかりではないのです。
もちろん偶然にも…
「13日の金曜日」に起こった不幸な事件があれば、
いつも以上に敏感になるでしょう。
そしてより「鮮明に記憶」する傾向があるのは事実です。
宗教的な話では無いですが、
何が起きても…
全ては神の思し召しなのかもしれませんね。
しかし!
何があっても、
「感謝の心」だけは忘れないで生きて行きたいモノです。
13日の金曜日と行動経済
最後は精神論的になりましたが、
人間は感情で行動する以上、
その場その時の心の状態に興味を持ち、
心の状態を知ると言う事は、
超情報化社会の中でとても重要な役割を持つのです。
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