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自分らしく生きるためのセルフコミュニケーション分析と改善のヒント#3「依存的なマインドを手放し、自立的なマインドをデザインする」

これまで他人に振り回されては疲弊するといった「他人軸」のしんどい毎日を送っていたとしても、心の中の自己対話(セルフコミュニケーション)を見直すことで自分軸に軌道修正できるということをコンセプトに、シリーズでお届けする記事の3回目です。
1回目の記事2回目の記事はこちら)

今回は、セルフコミュニケーションの観点から「依存的な自分を変えるヒント」について考えてみたいと思います。


依存的な人に共通する5つの特徴


・極端な二元論思考で人間関係を捉える

依存的な人に共通する特徴の一つに、プライベート・職場に関わらず人間関係を考える際、

・勝つ(優越する) vs 負ける(劣等する)
・上 vs 下
・所有する vs 欠乏する
・支配する vs 服従する
・与える vs 与えられる
・自責 vs 他責
・能動的 vs 受動的

といった、「極端な二元論」で考える傾向が強いというのが挙げられます。
また、その際の基本的なスタンスとしては、「後者側で考える(認知する)」という特徴もあります。

そして、人間関係の中で、自分が「後者側」になっていることに強い不満を感じている一方で、どこか「居心地の良さ」「安心感」を感じているのも大きな特徴と言えます。

また、基本的には後者側のスタンスとは言え、環境によっては後者側から突如として前者側にスタンスを豹変させることがあるのも、依存的な人の特徴と言えます。

例えば、普段は誰かの影に隠れて隅の方で小さくなっているのに、自分よりも弱そうな相手がいる環境にいくと、途端に態度が大きくなるみたいな(笑)。

・フラットな人間関係が苦手

依存的な人が、居心地の悪さを感じる人間関係は、上下関係を前提とした関係ではなく、

・互いに尊重し合える関係
・互いに支え合う関係
・互いに励まし合う関係
・自己責任の関係

など、フラット(自他尊重)な関係を前提とした人間関係と言えます。

というのも、前述したように、依存的な人はプライベートの人間関係にも、あたかも会社組織のような「上下関係(ヒエラルキー)」「競争関係」を持ち込み、そうした視点から関係性を認知しているからです。

そのため、腹を割って素直な気持ちを語り合えるような自他尊重的でフラットな関係性を構築することが苦手だったりします。

・べき論で過剰に自己防衛する

自分の考えを述べる際に「正論(べき論)」で語る傾向が強いという特徴もあります。
というのも、前述したように人間関係を「競争」「勝ち負け」「上下」で捉えているため、いざ自分の考えを述べようとする際には、無意識に「負けることを防ぐ」「下に見られることを避ける」という心理が働き、相手からの反論を未然に防ごうとして「べき論」で持論を展開する。
そうやって「べき論」を使っているうちに、いつしか「べき論依存」になってしまうのです。

・他者承認を渇望している

最も顕著な特徴としてわかりやすいのは、他者賞賛によって自己愛や自尊心を保持しているというのが挙げられます。

人の持っている根源的な欲求に「欠乏欲求」があります。そして、欠乏欲求の最上位にあるのが「承認欲求」です。

承認欲求は「自己承認」「他者承認」の2つに分けることができ、自己承認が適切にできないと他者承認に依存することになり、結果として他人に振り回されてしまいます。

・自己受容が苦手(自己抑圧が強い)

先ほどの承認欲求のところでも触れたように、依存的な人は自己承認が苦手です。

他者から賞賛を得ようとする欲求から、自分の気持ちよりも自分を称賛してくれる人の気持ちを優先しているうちに、いつしか自分で自分の気持ちにアクセスする方法がわからなってしまうこともあります。

依存的な状態から抜け出すセルフコミュニケーション


前述した5つの特徴をセルフチェックしたとき、もしも該当するものがあれば、それを日常生活の中でやめるように意識するだけでも、依存的な状態をかなり弱めることができるはずです。

例えば「べき論」が口癖になっているのであれば、自分に「べき論禁止令」を課して意識して使わないようにするだけでも、依存的な反応パターンを薄めることができます。

今回は5つの特徴の中で「他者承認欲求に依存している状態」から抜け出すセルフコミュニケーションのヒントを紹介します。

承認欲求は「他者承認欲求」と「自己承認欲求」に分けられるという話をしましたが、他者承認欲求に依存している状態とは、言い換えるなら自己承認がうまくできていない状態、他者承認に偏った状態と言えます。

つまり、自己承認の習慣を定着すれば偏りが解消し、結果として他者承認欲求に振り回されることを防ぐことができるのです。

自己承認の力を育むためには、自分で自分を「ねぎらう」「褒める」「いたわる」「感謝する」「価値を認める」といった肯定的なセルフコミュニケーションをコツコツと積み重ね習慣化することが役立ちます。

オススメする習慣としては、毎日、自己承認欲求を満たせるような項目について、箇条書きで日記(ノート)に毎日書き出すことです。

具体的には、今日一日を振り返ったとき、

・自分なりにうまくいったと思えることはなにか?
・自分なりに頑張ったと思えることはなにか?
・自分なりに成長したと思えることはなにか?
・自分なりに感謝できることはなにか?

これらを意識的に見つけ出し、日記(ノート)に書きながら「ありがたいな」「頑張ったな」「よくやったな」と、自分に声をかけていくというものです。

・自己承認することの大きなメリット

実際、これまで何十人ものクライアントの方にも実行していただきました。

多くの場合、最初の一週間は書く内容を見つけることが難しいと感じるようですが、慣れてくると「行動を振り返って書く」だけでなく、「書く材料を増やすために行動する」といった、誰かの指示に依存しない主体的、自立的なアクションを自然に起こせるようになります。

また、自己承認が習慣化してくると、他者の顔色を伺ったり、自分の考えを封印して他者に迎合するなど、これまで他者承認を得るために必要な反応だと信じていたことに必要性を感じなくなるばかりか、これまで他者承認を得るために良かれと思ってきた色々なことが、むしろ自己愛や自尊心を傷つけ、その傷を他者承認で癒そうとする悪循環を生み出していることに、はっきりと自覚できたりします。

そのためにも、まずは最低一ヶ月続けることを目安に取り組んでみることをオススメします。

ということで、今回の「セルフコミュニケーション分析と改善のヒント」は、周りに振り回されて損ばかりしているといった依存的な人の特徴を洗い出し、そうした特徴を意識的に止めると共に、依存の対極とも言える自立的な心構えを育むことにも役立つ、自己承認の習慣を身につけるヒントについてお届けしました。

最後までご覧いただきありがとうございます。何か一つでも参考になれば嬉しいです。

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