自立する歯ブラシ・舌ブラシ、「adelie」の開発話③~交換式の環境負荷軽減ヘッド~
世界中で使われている歯ブラシに思いを馳せる
開発話②では全体のデザインに関して書かせていただきました。
今回はチタン製ハンドルに付けるヘッド、ブラシ部分に関するお話です。
このヘッド部分にご協力をいただいたのは全国の歯科医院へ歯ブラシを提供している大阪府八尾市の「ラピス株式会社」様です。
打合せを重ねながらヘッドの形状や毛の植え方、材質などを決めていきました。
歯ブラシは世界中の人たちに毎日のように使われています。中にはエコな歯ブラシもあるとは思いますが、一般的にはプラスチック製の使い捨てのものがほとんどだと思います。
この環境負荷を少しでも減らせないか、というのもこの「adelie」立ち上げの理由の一つです。
イメージは「万年筆」 長く愛用できる製品にしよう!
adelieのブラシ部分は交換式にすることで使用されるプラスチックを少しでも減らせるような作りになっています。
ペン先がダメになってしまっても交換すれば使い続けることができる万年筆のように、長く愛用できるような製品を目指しました。
洗面台の物が入れ替わっても変わらない姿で立っていてくれる、そんな「adelie」であってくれたらと思ってます。
お米がプラスチックに!?バイオマスプラスチックの不思議
皆さんは「ライスレジン」という素材を聞いたことがありますか?
ちなみに筆者はこのプロダクトに関わるまで全く知りませんでした。
簡単に言ってしまえば、捨てられてしまうお米で使ったプラスチックです。
食用に適さない古米や米菓メーカーなので発生する破砕米など、飼料用としても使われることなく、廃棄されてしまうお米を新しいテクノロジーでバイオマスプラスチックとしてアップサイクルしています。
「adelie」はヘッドのボディ部分にこのライスレジンを18%配合し、使われるプラスチックを少しでも減らせるよう努めています。
お米で歯磨きって不思議な感覚ですね。
歯科医推奨のスパイラルツイン毛でツルツルの磨き上がりを
環境に配慮したといっても本来の使い心地が悪ければ歯ブラシとして本末転倒です。
「adelie」は毛の部分には歯科医推奨のスパイラルツイン毛を採用しました。職人が毛を埋め込んで一本一本、丁寧に仕上げています。
ツルツルとした磨き上がりを実感していただけると思います。
舌ブラシには超極細毛を採用 優しく、しっかりとした使用感
舌ブラシには歯ブラシとは違う毛を植毛しました。
細さ0.076mmという超極細毛を採用しています。
この超極細毛を高密度に植毛することで、優しい舌ざわりを維持しつつも、舌の表面の小さな突起の隙間に入り込み、舌苔をしっかりと落とすことができます。
こうした歯ブラシと舌ブラシの部分に高いこだわりを持って作れたのもラピス株式会社様の高い技術力と手厚いフォローの賜物です。
本当にありがとうございます。
皆さんも是非、このこだわりの使用感を体験していただけますと幸いです。
次回は「adelie」をデザインしたデザイナーの方に登場してもらおうと思います。
次回もよろしくお願いします!