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第6話: わたしの原体験-大学時代-
みなさん、こんにちは。おはようございます、こんばんは。よしびろこうです。
今回は私のメンタルヘルス、特に社会的孤独に関する原体験についてお話いたします。
このお話では、私の過去の経験について深く掘り下げていますが、こころの問題に関する内容が含まれています。この話題はこころに触れるものであり、不快感やストレスを覚える方もいるかもしれません。どうかご自身のこころの状態を考えながら読んでいただければと思います。
当時の私
当時、私は農学系の大学院にて、アミノ酸代謝とストレスの関係を研究していました。獣医師になる夢を諦めてその研究に没頭するくらいのめりこんでいました。ありがたいことに論文投稿や学会発表の機会にも恵まれ、研究者のたまごとしてやりがいを感じていたので将来はストレスと栄養に関する研究者になりたいなと大きな期待を寄せていました。”ストレスは食のチカラでコントロールできる”、そんな想いを抱きつつありました。また、大学入学以来バンドサークルにずっと所属しており気の合う仲間たちとバンドや創作活動に明け暮れていました。
突然の悲劇の連続
2012年の夏と秋、そんな生活に大きな変化が訪れました。サークルの後輩と、同じ学科の友人が相次いで亡くなりました。彼らの突然の死は、私に深い衝撃と悲しみをもたらしました。知らせを聞いた瞬間は、現実と思えずどう受け止めていいのかわからず、笑って逃れようとしたのを覚えています。その後、彼らとの思い出や共有した時間が突然意味を失ったように感じられ、強い虚無感に襲われました。
サークルの後輩は私と同じギターを弾いており、私よりずっと上手で魅力的な演奏をする子でした。イベントの打ち上げで恥ずかしそうに話しかけてくれたことがありました。彼との交流は短かったものの、彼の熱意や優しさが私の心に深く残っています。一緒にバンドしようという約束を実現できなかったという後悔が押し寄せていました。
同じ学科の友人は一緒に授業や実習を受け、バーベキューや飲み会をやって、思い出がありました。特に、覚えているのは当時彼はギターを始めたててで、彼のギターの弦が切れた時に私がスペアの弦をあげて張り替えたことを覚えています。何度も”弦のお金払うよ”って言ってきた彼に律義さを感じたのを覚えています。
研究の意義
これらの出来事は、私に”研究や技術は社会に実装され、求めている人に届かなければ意味がない”という重要な課題を突きつけました。研究成果がただの学術的なアウトプットに留まらず、実際に日々の生活を豊かにするためにはどうすればよいか、深く考えるようになりました。
(大学や企業で研究者として活躍する友人がたくさんいるので、誤解がないようにお伝えすると、これはあくまで私自身に対しての問いであり、研究者のみなさんに対する問いではないです)
新たな決意
この困難な時期を乗り越えることができたのは、”同じ経験をした人たちとのつながり”のおかげでした。サークルや学科の友人たちとの交流が私を支え、徐々に前向きな気持ちを取り戻すことができました。また、研究や音楽など没頭できるものがあったことも大きな救いでした。そのおかげで、”生きて、こころに健康を実現するモノ(プロダクト・サービス)を作りたい”という希望を見出しました。
これらの経験が、私がメンタルヘルスや社会的孤独の解消への決意を固めるきっかけの1つとなりました。科学や技術が実際に社会に実装される方法を模索し始め、それが後のキャリア選択に大きな影響を与えました。特に、サントリーへの入社を決意したのも、亡くなった友人が愛飲していた商品を提供する会社であることが大きな理由でした。こうのような想いを抱えて、それをベースに行動してきたので、この原体験を知らない方々は、私のことを面倒だなと思ったこともあると思います(笑)結果、転職や独立の理由にもなっているので、この10年近くずっとじたばたしていると言っても過言ではないです。
現在の活動
現在、私はこれらの経験を活かし、独立して新しいチャレンジに取り組んでいます。食に関する新規事業企画や開発、既存事業の改善、R&Dの支援などを行いながら、社会的孤独やメンタルヘルス問題の解決に向けた起業の準備を続けています。これらの取り組みを通じて、私が目指す未来は、誰もが”今日も楽しかった、明日も頑張ろう”と思える日々を実現することです。
デリケートな内容を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
次回は私自身のメンタルダウンの経験をお話します。ますますデリケートな話になってしまいますが、よろしくお願いいたします。