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【カナダ】ニュースの屑籠から 「カナダの最新国勢調査からみる移住傾向」

この「カナダのニュース」シリーズ、随分長い間、休んでいました。基本的に、取り上げたくなるような「面白いネタ」が出てこない限り、筆が進みません。今回のニュースは10月26日、カナダの公共放送、CBCで報じられた「2021年カナダ国勢調査結果」をまとめたものを、さらにザックリ紹介するものです。

なんだか、ものすごく堅苦しい研究論文のタイトルみたいですが、内容はそんなに難しいものではありません。高齢者人口が増加し、若年労働人口の不足が声高に叫ばれる日本にとって、移住者で成り立った若い国、カナダの移住事情は何かしら、参考になるのではないかと思います。

最新(2021年)のカナダ国勢調査の結果によると、2016年から2021年までの5年間で、約130万人の新移住者が、外国からカナダに移住してきたことが明らかになりました。そのうちの約16%は、ごく最近、移住してきたとされています。

2016年から2021年の間、カナダの人口増加率は5.4%ですが、そのうち新移住者が占める割合は、何と71.1%となっています。

「もし、このままのトレンドがこれからも持続されるとするならば、
2041年までにカナダ総人口のうち、移住者が占める割合は29.1%から34%に増加するだろう」と、国勢調査では予測しているそうです。

また、カナダ連邦統計局は、「最近の移住者は、既存のカナダ人人口に比べて平均的に若く、不足しているカナダ労働人口を補う、重要な人材源となっている」とコメントしているそうです。

新移住者の64%以上が25歳から54歳の間で、55歳以上64歳までのグループは、わずかに3.6%。15歳以下が17%となっています。

カナダへやって来る新移住者の出身国は、地域別ではアジアがトップで、
1971年にはわずかに12.1%だったのが、50年後の2021年には
62%に増加しています
。反対にヨーロッパ出身の移住者は、1971年には61.1%だったのが、2021年には10.1%に減少しています。

2016年から2021年までの間に、アジアの国々の中からカナダに移住した人々が最も多かったのがインドで、18.6 %となっています。2番目がフィリピンの11.4%。3番目が中国で8.9%です。

同国勢調査結果によると、新移住者の約90%は、カナダ国内の人口10万人以上の都市に居住したことになっています。そのうち、新移住者が集中的に居住地として選んだのが、トロント(29.5%)、モントリオール(12.2%)、バンクーバー(11.7%)の3大都市です。

しかし、2016年にトロント、モントリオール、バンクーバーに居住した新移住者の合計が56%だったのが、2021年には53.4%に減少したことから、3大都市居住志向がピークアウトしたのではないかとも、指摘されています。中でも、モントリオールが5年の間に14.8%から12.2%と、最大の低下率を示しました。

「英語を母国語としている」と答えた新移住者がもっとも多かったのがインド(20.5%)、2番目がフィリピン(12.5%)。3番目が米国(10.3%)。4番目がナイジェリア(10.2%)の順。

以下は、上の記事には関係ない私個人のコメントです。私はカナダをこよなく愛する者ですが、(日本への格別な想いはもちろんありますが、オリンピックなどで日本とカナダが対戦するとき、どっちかと言うとカナダを応援しているのです!)常々、日本からカナダへ移住される方があまり増えないことを寂しく思っていました。若い”後継者”が少ないのはなぜなのだろうか。。。
もちろん、これは私が知る限りの狭い世界での一般的な感想です。ワーホリや観光などでトロントにやってくる若者たちには、たくさんお会いしました。皆さん、カナダを気に入ってくれてます。トロントに残った方々もいます。
最近、いろいろな事情はそれぞれありますが、トロントから日本に帰国される友人、知人たちがいます。それに、私の年齢に達すると亡くなる方々もいます。
秋が深まってきて、ちょいと風邪を引いたりすると、なんか物寂しい気分になったりしちゃいます。。。

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たなかよしあき
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