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【釣り随想】ナマズのリベンジ(短)
9月23日(金)、朝、ワイフがスイミングに行くというので車を取られ、仕方なくのんびり11時ごろから、いつものロータリー・パークに向かった。一般的に言って、魚がいちばん釣れない時間帯にぶつかるが、「キャットフィッシュ(ナマズ)に限っては、大体、いつでも釣れる」という確信みたいなものが、私にはあった。
この時間には、いつも同じフィッシング・ポイントで出会う長年の釣友、Mさんはもう帰っただろうと予測していたが、彼はまだそこにいた。この時間まで粘っていたということは、何か大物でも釣れたのかと一瞬思ったが、そういうことはなかった。ブルーギルという、一種の雑魚とも言うべき小魚しか釣れなかったそうだ。
Mさんも言っていたが、あちこちの川面をジャンプしている魚がいっぱいいる。中には水面から垂直に飛び上がっている30センチぐらいの魚もいた。明らかにナマズではない。一度は「バッシャン!」と、まるで人が川に飛び込んだようなすごい音がして、ボードウオークの橋を渡っていた人たちが「何だ、あれは!」と叫んでいた。あれは遡上してきたサーモンに違いない。
そんな環境下にあっても、なぜか私に釣れるのはナマズくんたちばかりである。近場に仕掛けを投げるとおチビさんのナマズくんが釣れるので、釣り針を外すのに苦労したあげく、死なせてしまうこともありうるので、できるだけ遠くに投げて、少々大きめのナマズくんを釣りたいのが私の願望だ。
だが、私が持ってきた2本の竿のどちらのリールもなんだか調子が悪く、なかなか遠くに飛ばない。
それでもミミズを餌にして(最近はルアーの使用は断念している)、15センチから25センチぐらいのナマズ軍団、6匹ほど捕獲して、無事釈放した。
ただ、そのうちの1匹のナマズくんには体の横についているエラというのか、トゲみたいに鋭いヤツに、私の右手中指第2関節あたりを刺されてしまった。トロリと血が流れてきた。「ナマズ→毒」という根拠のない思いが一瞬、脳裏に走った。
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ご覧のように、夜になってもちょっと赤くなっているだけで、痛みも何もない。これからは魚に触る時は厚手の手袋が必要だと痛感した。
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