見出し画像

これからお葬式に行く人へ、香典マナーについて

昨日、父の葬儀の「喪主を務めました」という記事を投稿しました。

これを読んで、「よし、今から葬式に参加するぞ!」という人もいるかもしれません。
いませんか。そうですか。ですね。

それでも、超高齢化時代。
今後、いつ行くことになるか分かりませんよね。

喪主として執り行った経験から、記憶が鮮明なうちに、いくつかのデータを共有します。

葬儀の内容というより、今回は「香典」について。

不祝儀袋(香典袋)の表書き

不祝儀袋(香典袋)は、百均でも気軽に購入できるし、スーパーやコンビニでも売っています。

ただ、表書きが「御霊前、御香典、御香奠、御香料、御仏前」など、いくつもの種類があって、どれを使うか迷いますよね。

結論からいうと、受け取る立場からすると、全く気にしません

ちなみに、今回の葬儀でいただいた香典の表書きの内訳です。

バラけていますが、「御霊前」が多いですね。
次いで「御香典」ですが、旧字体の「御香奠」と合わせると、32%は「御香典」を使われています。

「御仏前」は、一般的には四十九日以降の法要とされているので、本来なら葬儀ではあまり使いませんが、別にマナー違反とまでは思いません。
気にする人は気にするのかもしれませんが。

ちなみに、私が人の葬儀や法事に参列する際には、無難な「御香典」を一番よく使っています。

薄墨で書くか、通常墨で書くか

表書きの文字は、慶事なら力強い濃い色の墨で、弔辞には薄い色の墨で書くというマナーがあります。一応ね。

ただ、これも必ずしも必須ではないと思います。
今回いただいた内訳です。
8割は普通の筆ペンやサインペンで表書きされていました。
個人的には、全く問題ないと思っています。

余談ですが、私は文字に自信がないので、行書体の縦書きスタンプ(濃い色、薄墨の2つ)を作っていて、ペタンと押しています。
パッと見は達筆で書いたように見えます😅。便利です。

水引は白黒か銀色か

香典袋の水引は、何種類かの色があります。
これもどれでもいいです。
一応、中に包む金額と水引の色には対応があるとは言われていますが、ぶっちゃけ全く気にしません

場合によっては、葬儀社のスタッフが開封して集計までしてくれるサービスもありますし、その場合は遺族は見ることもありません。
遺族が開封する場合でも、「誰から、いくらか」に注意するので、袋を気にすることは少ないと思います。

3千円でも銀色の水引を使っていても構わないし、3万円で白黒の水引でも問題ありません。
明けてしまえばゴッチャになって、結局は廃棄するものだからです。


香典と受付の「最大のマナー違反」とは?

はっきり言って、香典袋や金額はどうでもいいです。

なぜかというと、もっと重大なことがあるから。

それは何かというと、

・香典袋に住所氏名が正しく書かれていない
・受付時の芳名帳にも、住所や氏名が正しく記載がない

という場合です。

なぜか?
言わずもがな。
香典は、必ず「お返し」をしなければならないからです。

袋は中身を取り出したら廃棄となるし、金額も故人との関係性によって変わるので、故人本人が生きていれば気にすることがあっても遺族には関係ありません。
香典の金額によって、お返しの額は自動的に決まるからです。

問題は、参列者の住所、氏名、郵便番号、電話番号が正しく書かれていない、または間違っている場合です。

今回のケースでも、郵便番号が空欄、番地が書かれていない、電話番号が書かれてないケースが5~6件ほどありました。

あと、存在しない住所も1件ありました。
匿名(偽名)というわけではなく、書き間違いか、その地域だけで通用する旧地名なのかもしれません。

隣近所の知り合いならまだしも、ほとんどの場合には手渡しではなく送付することになります。

分からないからと言って、送らないわけにはいきません。
そうすると、ネットで調べられる郵便番号はまだマシですが、番地が分からなければお手上げです。
過去の故人の郵便物や年賀状などから探したり、住宅地図で調べたりする手間が多大にかかります。

「故人と親しかったからご存じだろう」は通用しません。
遺族は分からないものです。
絶対に、省略してはいけません。

また、故人と同年代の友人・知人・ご近所が先に亡くなった時に香典を送っていて、今回そのお子さんが返してくれた場合なども、名前が変わっているので、どこの誰だか分からないことがあります。

名字と住所で予想が付けばいいのですが、別世帯になっていたり、姓が変わっていると、何が何だか分からなくなります。

「○○○○の娘」とか書いてくれていたら助かるのですが、そういうことはまずありませんよね。
遺族はこういうところで困るのです。

あるいは、括弧で「故人の親の名前」を並記してくれていたりすると、遺族はとても助かります。
こういうのが、本当の「マナーがある人」なのだと思います。

まとめ

葬儀に参列する場合の受付・香典マナーとして、

・表書き
・水引の色
・金額

などは、ほとんど気にしません。

受付時、または香典の内袋に、

・郵便番号、住所、氏名、電話番号が正しく記載されている
 →遺族がお返しを発送できる情報が揃っている

・受付の芳名帳に、故人との関係性を省略せずに記載

・(代理の場合は)できれば故人と直接関係があった人の氏名も並記

などがあれば大変助かります。

ということを、頭の片隅に置いていただければと思います。


★補足
マナーに関しては、「私の場合は」という立場で書いています。
中には気にする人もいるでしょうから、なるべく無難な方法を選んだ方がいいとは思います。
地域や宗派によって、かなり違いはあると思いますので、親やご近所に相談されるのがよいかと思います。


いいなと思ったら応援しよう!