ライジャケと釣りの話
この間カヤックとSUPの話を書いた。ライジャケ着ないで乗ってる人いるよねって話。ウォーターアクテビティにライジャケは絶対必要です。
では、釣りにライジャケ必要でしょうか。あくまで私の思うところを書いてみます。
釣りの時に、ライジャケがあるから深いところまで行けると思ってしまうのは危険だと思うのです。
長いので全部読む人もいないと思うので結論を先に書くと、ライジャケ着てたからって水の中に入って無茶しても良いわけじゃないって事です。基本水の中に入らないようにして、ライジャケを着ましょうって事だと思うのです。
なので、台風の増水時に水の中に胸まで入って釣りをしている人にかける言葉は「そんな日に釣りするな」が先で、「そんなに深くまで水に入って釣りするな」が次です。そして、ライジャケの件は一旦置いとこうと思うのです。そもそも、あの深さまで一般的なライジャケ着てたら入れないです。
そして、ライジャケ着てても入っちゃダメです。その順位を明確にしないとライジャケ着て入れば良いのか?って思ってしまう人がいる気がしています。ライジャケにも色んなタイプがあって、一長一短あります。でも、天候不良の時に水に立ち込んで釣りするためのライジャケはありません。
ライジャケ。子供はもう、特に絶対に絶対に必要だと思う。(…そういえば、私は子供の頃に溺れて川に流された事があるんですよ。しかも、自分が流れていくところで記憶に残っている。もしかして一度死んでたのかな?)
釣りでのライジャケについてなんですけど、私は一概に必要とは思わないです。むしろ基本的には一般的なライジャケ着て釣りのために川に入るのはダメだと思うのです。
これは、ウェーダーでどこまで入るかって所とすこし論点が似ています。今は管理釣り場しか行かないですけど、釣りを始めた時は漁協の釣り券を買って餌釣りから始めましま。安いウェーダー買って川に入ってました。
胸までのウェーダーで、胸まで水に立ち込んで良いかというと、ダメですよね。ちょっとの深みや流れでツツーっとウェーダーの中に水が入ってくる。もうあとちょっとだけと、つま先ツンツンで歩いたりする。ちょっと大袈裟かもしれないけど、これはとても危険です。ウェーダーは着てれば水に入っていいかというわけじゃないと思います。わかっていても始めはやっちゃいがち。初心者は無敵の道具だと思いがちです。私がそうでした。
さて、ライジャケは、着て釣りをする場合どこまで水に入れるでしょう?その水位の話です。腸骨のあたりまでライジャケがあるとして、股下まで水に入る。そして、ちょっと転ぶ。するとどうなるのか…
以前、Twitterかな?釣りで流されてライジャケ着てたから少し流されたところで助かったというエピソードを目にしました。カヤックやSUPに使うタイプのライジャケでした。
ライジャケを着ていたから死なずに済んだのか?ライジャケ着てたから安全だと思ってちょい転んだだけで流される水位まで攻めたのか?ここが大事だと思うのです。(だからって着るなってわけじゃないです)
ライジャケを着て釣りしてて、やや深いところでちょっと転ぶと、多分もう川底に足をつくのは困難だと思うのです。ボディが浮かんで足が底につかなくなります。基本プカプカ浮いちゃって、泳ぐしか無くなる。そうすると、川なら流されていくはずなんです。まぁすぐには死なない。だけど、これは安全なのだろうか。大切な釣り具を捨てて瞬時に泳ぐ選択が出来るのか?そこまでして釣りしたいのか?
水の中に立ちこむのは相当の熟練者じゃないとダメだと思います。開高健みたく水の中で杭になるのはとても危険だと思います。何となく真似したくなりますけど、アレってグラビア向けのポーズじゃないのかな?だって釣れた時どうするの??
本流釣りの人とか鮎釣りの人は入るけど、ある名人はジムに行って流れの中で立てるトレーニングしてるらしいです。そして、ライジャケは着てるのかな?ウエットスーツみたいな全身高価なやつを着てるんじゃないでしょうか。本格的な装備なはずです。そして何より状況判断が出来るし、自分の限界も知っていると思うのです。
鮎釣りとか渓流釣りでもライジャケを進めていますけど、釣り専用のライジャケは浮力が落としてあったり首のところに浮力体があるヤツとかみたいです。
これは本当に考えられてますけど、バリバスもDaiwaもどちらも廃盤になってる。もしかしたらみんな使わなかったのか、深みに誘ってしまうのでやめたのか、謎です。
カヤックでもライジャケ着てても天候が悪かったら行かないし、身の丈に合わない場所で遊ばないと思います。そもそも無理しすぎという話です。ライジャケは無敵の道具じゃないのです。危うきに近寄らずが最も大事です。ライジャケを着て水の中に入っても、それが晴れた日に水遊びのためならば良いでしょう。
釣りで無茶な水位まで立ちこめる道具だとするとそれは違うと思います。まして天候不良の日に。積極的に事故りに行っても助かる道具じゃないのです。
今は物価は高くなってるけど、レジャー用品は手が届きやすくなっています。物価が高くなっても給料は安くても日本は豊かです。だけど手に入れるまでが簡単になる事で、憧れたり、それがどんなものか調べたりする時間は無くなっていると感じます。直感で買えちゃう。そして同時にSNSの映えとか、作られた写真によっても、本質を見失いがちだとも思います。
一連の話の流れで、ライジャケ着てたら深いところでも大丈夫なんだ!とかライジャケ着てたら天候不良でも大丈夫なんだ!と思う人が出るかもしれないので書いてみました。
ライジャケを着て釣りをするのであれば、釣り専用のライジャケを着てフル装備してやるのなら良いと思います。
釣り用のライジャケはやや浮力が弱くて、あくまで補助的なもので、カヤックには使えません。ライジャケはあくまで、水に落ちちゃった入っちゃった時のバックアップです。
メーカーもライジャケ着た上で水入れとは一言も言ってないと思うのです。ライジャケ着て、無理するなと言っていると思うのです。
水の事故は本当に怖いです。友達の弟が高校生の時に川で亡くなったのですが、お通夜での家族が憔悴する様子は本当に見ていられませんでした。ちょうど高校3年生で、野球部の練習の後でした。
安全に、身の丈に合った釣りをしたいと思います。
楽しもう!