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フィードバックとは何かを考えてみた

デザイナーになりフィードバックを受ける機会も、フィードバックをする機会も増えました(てか日常の一部に)。言語化の一環で「(自分にとって)フォードバックは何か」を考えてみたいと思います。


フィードバックを受ける/する立場

まずどんな立場でフィードバックを受ける/行うかで、期待される中身が変わって来ます。具体的には:

  • クライアントから/として:依頼された物が希望と合致しているか?の確認を期待

  • シニアデザイナー/アードディレクターから/として:クライアントからの要望とデザインが合致しているか、、またプロとしての技術的な改善点

  • デザイナー仲間から同じデザイナーから/として:プロからの技術的な指摘を期待

  • 友達から/として:一般的な意見(近視眼的になっている場合が多いのでとても重要)

こんな感じで(↓)技術と利害関係を軸とした場合のマッピングしてみました。自分はクライアントから技術的なアドバイスは求めていないので、自分内では割と正しい認識だと思っています。

で、クライアント(的な人たち)から技術的なフォードバックがあった際の違和感(イラっとする感じ?)は自分の認識との違いであると確認しました。

フィードバックとは何か

自分の考えいる(プロとしての)デザインフィードバックとは、個人的な好みを抜きにした建設的な改善意見だと思います。

デザインの仕事の場合、フィードバック=指示となる事もある(クライアントが必ずXXに変更したいと言っている的な)のですが、最終的にはデザイナーと決定権のある人の合意でデザインは変更するべき、と自分は考えます。

また、デザイナーとして不本意でもクライアントの要望を聞かなければならない場合もありますが、逆にデザイナーの独断(executive decision)を行う時にはあります。

フィードバックで留意すること

こんな事に留意してフィードバックを心がけてています。もしくは心構えとしています:

  • 他人のことを棚に上げていい

  • フィードバックは直接に行う(間接だと物事が正しく伝わらないので)

  • 良いと思う事と、改善の余地がると思う事をどちらも言う。その上で必ず理由をあげる

  • 建設的な意見(constructive criticism)を言う

  • オープンマインドで(特にフィードバックを受ける際)

デザイナーあるあるですが、「何かしっくりこないんですよね」は具体的に何を改善すべきか不明かつ実行可能(actionable)ではないなので、建設的な意見とは言えません。なので、言われたらなぜしっくりこないと思うかを確認。

良いことと改善の余地があると思うことを建設的にフィードバックする際のテクニックで”shit sandwich”(直訳ではうんちサンドイッチ)があります。良い点(🥪)を改善点(💩)で優しく挟んでフィードバックすると、かなりきつい事を言っても不思議と本人にダメージが少ないとか。「オブラートに包む」と中身がぼやけてしまうので、ここは中身が見えるサンドイッチで。

まとめ

美術大学では授業で必ず”critique”(クリーティーク)と言うものがあります。直訳は批判・批評。とても重要で、なぜなら相手の良いところ、改善すべきと思うところを言葉にすることで、自分のデザインの主旨や意味を言葉にする練習にもなります。教室にいる全員が同じレベルや知識でない場合もあるので、客観的に物事を説明する訓練にもなります。

自分はこのクリティークが苦手でした。「すごく良いと思う(けどナゼかは説明出来ず)」てな感じ。慣れと場数でそれなりに説明できるようになったとは思いますが、自然ではないと思うことも多々ありますし、無理やり捻り出した感が満載のことも。

これからもデザインの眼を養い、自分にも他人にも建設的なフィードバックの出来るデザイナー、どんなフィードバックもドンと来い!なデザイナーを目指したいと思います。

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