Vol.29_『心理的安全性』について学習してみた(その3…の2)
こんにちは。
朝晩はだいぶ冷え込むようになりました。風邪を引いて寝込むことがないように気をつけます。週末に熱が出て遊びに行けないなんて最悪ですからね…笑。
さて、引き続き"心理的安全性"に関する『WEB労政時報』の記事について書きます。今回は第3回「心理的安全性を高めるリーダーシップ再考」の”その2”です。
『WEB労政時報』記事はこちらです。↓
(本投稿記事中の引用は、すべてこの記事から行っています。)
1.今、求められているリーダーシップ
記事の冒頭に筆者は、心理的安全性を構築していくために最も重要な要素は「リーダーシップ」である、と断言しています。しかし、ひとくちにリーダーシップといっても色々とあるわけで、思慮の浅い私なんぞはすぐ迷子になってしまいそう…。
そんな私のレベルを察知するかのように、筆者は「心理的安全性をつくるためのリーダー行動」として12項目にまとめておられます。サスガッ
聞けば誰もが頷く項目ばかりですが、自組織で活用するために、さらに具体的な行動を示し、共有し、評価し、浸透させることが出来るかというと、どれもこれも難しいものばかりです。
心理的安全性のある職場づくりはリーダーシップの問題。「だから難しいのか…」と今更ながら感じたのであります。リーダーにリーダーシップを身につけさせる…。経営課題の上位に顔を出しそうな項目です。経営トップを巻き込んでひと工夫もふた工夫も必要な取り組みだとあらためて感じます。
2.リーダーシップに潜む本質的な課題
さて、上述のリーダーに求められる行動については「言うは易し行うは難しの典型である」と筆者も述べておられ、理由は「技術的課題ではなく適応課題であるからだ」としています。
課題を「技術的課題」と「適応課題」とに分けて説明したハイフェッツ氏の言葉を筆者は引用していますが、これが刺さります。
そうそう、それっ!と思いつつ、自分自身も解決策の提案は、課題を”技術的課題”と捉えたものばかりで、結局何かを「やった」という自己満足だけを感じ、問題そのものは残り繰り返されていることがなんと多いことか…。
価値観やものの見方、考え方を転換し、行動を変えなければ解決しない『適応課題』への対応は、根が深く難解であるけれど、でも手を付けなければずっと変わることがない……、なんとも厄介なものなのであります。
3.リーダー自身のセキュアベース
さらに筆者は、心理的安全性が高い組織づくりに向けてはメンバーのセキュアベース(心の安全基地)が重要だと言い、そして『リーダーがメンバーのセキュアベースになるには、リーダーにとってのセキュアベースも必要』と述べています。また『セキュアベースがないリーダーは、他者のセキュアベースにはなれない』と強く言い、その重要性を説いています。
これにもハッとさせられました。リーダーたるもの、メンバーのモチベーションにも気を使いながら指導を行い、成長を促進し、先頭に立って組織を率いて成果を上げよ……。
そう…。とにかく『あれやれ、これやれ、とにかくやれ』なのです。リーダーとはそういうもんである。ひどい経営者になると、「その分の報酬は払ってる」などと言い放つ。彼らのセキュアベースになることなどこれっぽっちも頭にない。リーダー自身もいわゆる”強いリーダーが良いリーダーである”というステレオタイプのリーダー像を持ち、セキュアベースを探すことなど、弱い自分をさらけ出すようで出来ない。
筆者が言うようにリーダーシップが心理的安全性の最も重要な要因であると考えた時、メンバー以上に『リーダーの心理的安全性をいかに確保するか』の優先度が高く、大きなポイントではないかと思うのであります。
メンバーよりも、まずリーダーの心理的安全性の確保を…。これは意外と盲点かもしれません。
4.最後に
第3回の記事の最後に筆者は「実際には部下もリーダーのセキュアベースになれるはずだ」と述べています。
メンバーがリーダーの心理的安全の拠り所になる、こんなことは一昔前は全く意識が出来なかったことと思いますが、このことからも価値観やものの見方を変えていかなくてはいけませんね。
また、そう考えるとリーダーシップの重要性に加え、メンバーシップの重要性も高まってきているんだなぁと感じた次第です。
今日はここまで。