Step#425|話したいことも話せない世の中はPOISON!
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立川談春独演会@町田市民ホールに
昨晩、行きました。
立川談春さんは
2011年に亡くなった
立川談志さんの弟子。
談志さんの高座に魅了され、
高校を中退して入門。
現在は噺家としてだけでなく、
俳優としても活躍中。
そろそろNHK大河ドラマ
『どうする家康』にも出るので
よろしく!とおっしゃってましたw
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正直、落語の内容は
よく分からなかったのですがw
1人で複数の人間の心の変化や
人情の機微を言葉と音の高低と
動きで巧み描写する姿は圧巻でした。
聴衆がどんどん惹き込まれ、
会場の空気を嗅ぎ分けながら
動と静をコントロール。
当たり前のことを当たり前に行う
プロの仕事ぶりを
しっかりと見せてもらいました。
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私が最も印象に残ったのは
演目に入る前の「まくら」。
この時間は、
観客に対する感謝や自己紹介、
時節や時事に軽く触れます。
会場の様子を見ながら、
観客をほぐす時間です。
昨日は、
「まくら」が30分超w
コメンテーター等としても
活躍する弟弟子
立川志らくさんの悪口、
時事ネタ、芸能ネタを
師匠の立川談志さんのように
鋭く斬っていきます。
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特に時間をかけていたのは、
落語がどんどん
やりにくい社会になっている話。
周りの噺家さんが学校寄席へ行くと
「男女平等」や「いじめの誘発」を理由に
ネタや言葉の選定に介入する学校があるとか。
「落語は人間の業の肯定」と
おっしゃったのは、談志さん。
出来ない落語が増え、
落語の本当の世界を知ることができない
世の中になっていると嘆いたのは、
昨晩の談春さん。
人を不快にさせないように
人を傷つけないように
入念に配慮された言葉だけが踊る
世の中はつまらないですよね。
冗談と事実を往来しながら、
落語の世界観が行き届かない
現実を悲嘆していましたが、
そんな感情も相まってか
興に乗って終演時間オーバーで
毒舌、演目を披露してくれました。
現場だからこそわかる
迸る(ほとばしる)エネルギーと言葉を
これからも信じ続けたいものです。
●今日の一歩
相手の気持ちを考えすぎて
作られた言葉はつまらないし、伝わらない。
足を使い、耳をそば立て、話を聞くのだ。