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エコプロ、脱炭素・強靭化・持続性?

今日、東京ビッグサイトに行き、何年かぶりにエコプロダクツ展(エコプロ2021)を見て来ました。

 今回の展示会は、「脱炭素化で環境を守り、強靭な社会インフラをつくる展示会、持続可能な社会の実現に向けて- SDGsWeekEXPO for Business」というテーマの下に実施されていました。

 12月8日(水)に始まり、毎日2万人弱の来場者参加者があるということです。率直な印象として、昔に比べて企業の展示が減っている、特に有名企業の展示が少なくなっており、少し活気がなくなったと感じました。新型コロナ感染の影響、経済もいま一つという事もあるのかもしれません。

 それでも中高生のグループも散見され、勉強の一環として各ブースで熱心に説明を聞いている姿は微笑ましく感じました。

注目企画として、地方再生xSDGs、グリーンマーケット、森と木で拓くSDGs、海洋プラスチックごみ対策などが取り上げられていました。

 グリーンマーケットでは、循環型商品の販売を通して「誰もが今すぐできるサステナブル」を提案するエリアでした。食品・雑貨・コスメなど、多彩なエコプロダクツが集結していました。オーガニックやアップサイクルを体験するワークショップも併設し、来場者とのコミュニケーションを深めていました。

 森と木で拓くSDGsでは、「持続可能な森づくり・木づかい」等を通して、新産業創出・地方創生や森と木のある暮らしを提案するゾーンでした。「ウッドデザイン賞」の受賞作も紹介されていました。

海洋プラスチックごみ対策については、クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)の活動が紹介されていました。2050年までに容器包装等のプラスチック製品100%リサイクルを掲げ、プラスチック使用量の削減、マテリアルリサイクル率の向上、ケミカルリサイクル技術の開発・社会実装、生分解性プラスチックの開発・利用などを進めているということです。

ライフスタイルの展示とは別に、技術的な展示もありました。川崎市からは未来都市モデルの展示があり、風力発電による電気で水を電気分解して水素(グリーン水素)を発生させ、その水素を燃料電池で利用してFCVやフォークリフトを動かすというものでした。

また、製鉄の話もしてきました。鉄鉱石から鉄を取り出すためにはコークスで還元しますが、この処理では、CO2が大量に発生します。脱炭素という方針には合わないため、コークスの代わりに水素を使った水素還元製鉄という方法が検討されています。

 主要課題の一つに水素のコストと水素の調達の問題があります。コストについては、経済性の点から8円/Nm3程度が目標値ですが、NEDOは2050年に20円/Nm3と言っています。これではどうしようもありません。

また、大量の水素を必要とするため、どこから安い水素を持ってくるのか、これが大きな課題といわれています。海外から運ぶのでは輸送コストもかかります。

商業化の前に、パイロット試験や実証試験によって技術検証を行います。そこでも手頃な価格で、それなりの量の水素が必要です。何か妙策があれば良いのですが...「現場の声、政治家知らず!」とでも云えましょうか...


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