『めがね』(2007)
これは、様式美の映画だ。
モノの配置、風景の配置、色の配置、そして人の配置。全ての配置が美しい。
この映画は(というか荻上直子監督の映画は)ほのぼのと、のんびりとした日常の風景を切り取った映画、ではない。
こんな日常は、この世の中のどこにもないから、きっと。
フィクションの中のフィクション、とびっきりのフィクションなのだ。
なぜそこにいるのか、なぜここにいるのか、彼らはどんな関係なのか。現実では、そんなことばかり知りたがるけど、本当の本当は、別に知らなくてなんともない。
知らなくてもいいことばかり、知りたがることから解放されたら、上手にたそがれできるかも。
ps.
唯一無二とはもたいまさこなり。
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