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師匠 最期の課外授業


3月は年度末

暦でも社会でも節目の季節です。


人生の転換期には別れはつきものですが



誰でも避けられないのが


死別


命の終わりに必ず出逢う別れです。



陰と陽、光と闇、善と悪

男と女、幸と不幸

生と死



宇宙はいつも

対になるものがセットになっているので


生まれてきたら

死は避けられない運命です。



でもその対になるものがあるからこそ

喜怒哀楽、

人生の美しさ、


本当の喜びを知るのでしょう。



この季節は、僕の父の命日もあり


師匠の一人で父親のように慕っていた

今は亡き恩師を想う時期でもあります。



その師匠が亡くなった際

葬儀に参列し

ずっと留守がちで海外を飛びまわっていた師匠の


お子さんたちに出会いましたが

父親である師匠の思い出も少ないようす。


ツマラナソウにぼんやりしていたので

僕は彼らに駆け寄って

こんなことを伝えました。




「あなたたちのお父さんはね

 本当にすげえ人だったんだよ」と。



師匠は海外で事業を次々成功させながら

貧困地域の子供達の支援や

経済的な社会貢献に尽力していました。


その師匠と回る海外は

どこへ行ってもみんなが笑っていて

誰もがよくしてくれて


「あなたのおかげで今があります」

「あなたに、家族みんなが命を救われました」


「あなたに恩返しするまで死ねません」


そんな言葉をかけられ


隣にいる僕はただただ圧倒されるばかりでした。



師匠は、とにかく

目の前の人を全力で愛する大きな人でした。



どんな肩書きや身分や持ち物があるのか

そんなの一ミクロンも気にせずに


ただただそこで出会った子供達や

ビジネスパートナーなど

家族やペットをひっくるめて

全部を愛してくれる器がありました。



ほとんど海外にいたので

実の子供達にはなかなか会えず


寂しい想いをしたのかも知れないけど



僕は少なくとも

そんな師匠に感銘を受け

人生を変えていただいた一員として


不意の事故で

遺骨になってしまった師匠の代わりに

彼らに想いを伝えたんです。



どれだけすごいことをしていたか


どんなに沢山の人に

生きる勇気と希望とサポートをしてくれた人だったか



今その人たちが

師匠のおかげでどんなに幸せか


そして僕自身が

師匠にどれほどの想いがあったのか。。。


僕だって、父親を亡くしたみたいに

師匠の死が本当に辛かった。



でも涙ながらにそれを伝えた僕を見て


お子さんたちも泣いていました。



生きているうちに

もっともっと話したかっただろうな。



彼らの涙を見てそう思いながら

また泣いてしまう情けない僕でしたが。



こんな風に、

本当の遺言とは

本人の書き残したり言い残したりしたものではなく



誰かや何かを通じて

そのあり方や生き様を教えてもらうものなのかも知れません。



僕は決してイイ父親ではなかったと思うけど

子供達を大切に思って精一杯生きてきたつもりです。


我が子に伝えられることなんて

今は何もないけれど


いつか僕も死ぬときがきたら

葬式もお墓もいらないから


誰か一人でも

僕のことを何か想って


そのことを僕の大切な子供達に

伝えてくれる人がいたらイイなと思っています。



そういう生き方をして行かなくちゃいけないよね。



それがあの大好きな師匠に教えてもらった

最期の課外授業です。


皆さんも大切な人を想うこの季節


ご自身の生き方を

もう一度振り返り


自分の死を見つめてみてください。



死をあえて意識するからこそ


きっと毎日の「生」きていることが

ほんの少しでも明るくなるのかも知れない。



限りがあるからこそ

いつかは死ぬということに気づき



今をどう生きるのか



大切な時間と命を

どう使っていこうか



そんなことを意識できるのかな。


僕も毎日を走りながら

また考えてみます。


Adios!

イベント更新していくから来てね


https://linktr.ee/yorutsuta358

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