本籍地(長野県飯山市)に行ってみたら、とんでもないところだった
私の本籍は長野県飯山市である。戸狩スキー場が近くにあることは知っている。
しかし、生まれてこの方その住所に行ったことは無い。40年ほど前、まだ親父と上の弟がこの世にいたころ、母と下の弟も連れて、ここの親戚の家に行ったことはあるのだが、その家も親戚の名前も住所も覚えていない。
母に聞けば何かわかるかもしれないが、すでにだいぶ記憶が曖昧となっていて、今回は家族や親戚に黙って来たので、情報としたら戸籍に入っている本籍地の住所のみ。
まあ、カーナビに住所をセットすれば、寝ていても(いや、まだ寝ていちゃだめでしょう)連れて行ってくれるので安心だ。
市役所で用事を済ませた私は、さっそくレンタカーで本籍の住所に向かった。
戸狩スキー場に向かって10分ほど山を上っていく。
ペンションやロッジを抜けてさらに上がっていく……すると
「目的地に到着しました」というアナウンスが流れて、本籍住所に到着したことがわかった。
何も無い……
周囲を見回しても、スキーロフトの建物があるくらいで、まわりはひたすら大自然のまま。風が気持ちいい。
帰りに「このあたりに高橋さんという、ペンションかロッジを経営している家はありますでしょうか」と聞いてみたところ、それらしい家を一軒見つけたが、あいにく留守だった。
本籍地。何らかのつながりはあるのだろうけれど、今の自分には何も関係は無い。しかし、そこがただの野原だとか山の上だったとしても、今までただの住所だったところに行ってみて初めて、自分のルーツを感じることができた。
ご先祖さま、帰ってきましたよ。