高2からeスポーツ業界で仕事をしてきた身として、あなたがeスポーツ業界を目指さないでほしい理由。
こんにちは、よろずです。
久々に書きたいことが出来たのでnoteを書いてみました。
書きたいことというのは、最近僕はCleverly VisionsというVALORANTを頑張るアマチュアチームに所属して、プレイヤーとしてゲームを頑張っているのですが、そこのメンバーの方がプレイヤーとしてのスキルに悩んで、Twitterで呟いていたことがきっかけでした。
悩んでいたことというのが、プレイヤーとしてのセンスがないから、裏方に従事しようかなということでした。
メンバーの方勝手に見ててごめんね、記事にしちゃったsry mb
僕は高校2年生からこのnoteでeスポーツに関する記事をたくさん書いてきて、その後色々あり、eスポーツ業界に5年間従事してきました。
(学業と並行しながらですが)
eスポーツの大会に出場した経験もなければ、プレイヤーとして活動したこともなく、所謂裏方と言いますか、eスポーツ業界を本当に微力ながらですが、成長出来るよう活動してきました。
諸々やってきたことに関しては長くなるので別の記事を読んでもらったりTwitterを見ていただければ分かると思うのですが、この経験を経て、僕は特に10代の学生の方にはeスポーツ業界を目指さないでほしいなと強く思います。
本題に入りましょう。
結論から言います。eスポーツ業界に入りたいのなら、少なくとも10代のうちは好きなゲームに熱中していわゆる競技シーンでプレイヤーとして活動すること。
間違っても、僕のように高校2年生という若いうちからライターとして道を目指したり、裏方になろうとは考えてほしくないのです。
(いわゆる裏方の方を批判したり、なるなと言っているわけではありません。この心は記事を読んでいただければと思います。)
軽くタイトル詐欺です。eスポーツ業界で、「裏方」として活動しようと思ってほしくありません。
主張終わり。そう思う理由について話します。
それは、僕が今やっぱり後悔しているからです。
プロゲーマーになってみたかった。
ゲームの競技シーンに触れたことがある人なら誰しもが分かると思いますが、21歳という年齢でプロを目指すのはかなり難しいですね。
僕がそもそもなぜeスポーツ業界に入りたかったかという理由なのですが、やっぱりゲームが好きで、ゲームに関わる仕事をしたかった。
梅原大吾、ときど、DustelBoxといったプロゲーマーに憧れて、この人たちといつかゲームをしたり関わってみたいという思いでこの業界に入りました。
とにかく嫌われていたゲームという存在で、自分の好きなものを追及して、道を開いてきた先人の背中があまりにもかっこよくて、少しでも近づきたくて、この業界を志しました。
当時は正直この夢が叶うのならなんでも良いと思っていたし、今Quintette Shizuokaのゼネラルマネージャーとして普段選手の方と連絡を取り合ったり、袋井市でR6sの選手と一緒に勝利の喜びを分かち合ったのは本当に幸せでした。
Apex部門も、sizu、taru、yuryo、mosh、worldのみんなでプロリーグを目指したかったし、sizuさんに関してはむかわきんとして今めちゃくちゃ頑張ってくれていますが、このみんなで世界を目指したかったのは僕も同じです。
あまりプレッシャーをかけてもと思ったので本人には直接言っていませんが、noteでこっそり書きます。
あの3人が良かったんだ。
それと同時にですね、21歳というのは就活の時期でもありまして、僕も人生の一部を投資して働きたいと思えるeスポーツ企業に何十社か応募させて頂きました。
残念ながら全滅でした。
少なくとも、僕が新卒で働けるような企業はありませんでした。
僕は一旦、eスポーツ業界への夢を断念します。
ちょっとその虚しさというか悲しさもあってこの記事を書こうと思ったのですが、就活生みんなそう思うと思うんですけど、自分の人生を通してやりたいことについて本当に向き合えてきたのかなと思ったんです。
どんな選択をしてもこの悩みは尽きないと思うんですけどね。
eスポーツ企業からお祈りメールが届いた理由に関してなのですが、偏に僕の能力不足が原因していたと思います。
コロナもあったので、オフラインで何か出来る機会を失っていたという言い訳もあるんですけど、やっぱりフルタイムで仕事をするとなると僕みたいななんか記事を書けたり、SNS動かせたりオンラインで出来るような仕事の実績だけじゃ不十分なんですね。
目指す方はぜひ参考にしてみてください。
オフラインでイベント出来る人、強いぞぉ
ただこの報告に近しい「eスポーツ企業 落ちた」という話に関しては決して悲観的な話ではなくて、まだまだこれから実績を積んで臨むことも出来たんだな。
いつからでも、遅くなかったんだな。
むしろ、これからが本番なんだな。と思ったことがきっかけで少し話したいなと思ったんです。
それこそ最近でいうと、僕が大好きなVALORANT部門の解散が各地のプロチームで相次いでいて、ファンの皆さんを悲しませてしまっていると思います。
eスポーツ業界は本当にお金がありません。
正直、日本のeスポーツは凄く過酷な状況にあると思います。
決して所属団体のことを指しているのではありません。
僕みたいな人間にも知り合いは何人かはいます。
その全員、同じような表情をしています。
ちょっと考えれば分かってもらえると思います。
フルタイムでゲームをするとなると、選手一人に何万円支払わないと行けないと思いますか?
給料だけなのでしょうか?
このVCJ Split2に向けて、どれだけのチームがブートキャンプを行いましたか?
食費は?交通費は?宿泊費は?
もし大会で結果を出せず、賞金が一円も発生しなければ、企業の損失は何百万円、何千万円に及びますか?
そんな企業が、大きな企業からスポンサー費を頂けるのでしょうか。
そんな状況が半年、一年続けば、会社はどうなるのでしょうか。
どこかでこんなツイートを見ました。
「もう少しだけ長く部門を存続出来ないのか。」
「同じチームで何年も活動しないと、真の結果なんて出せるはずないだろう。」
気持ちは本当に良く分かります。
俺、新卒で入った会社3カ月でクビになったらその会社訴えますもん。
ただ、この判断には視聴者やファンの方が考えにくい事実もあるのです。
例えば、結果が出なくても給料を支払い、チームで長く活動してもらう。
結果が出るまで必死に稼ぎ、選手に投資する。
これが、最終的に何の実績も出せなければどうなるでしょうか?
業界からは、それだけ投資しても結果を残せない選手と判断されてしまうのではないでしょうか?
多くのチームに移り渡り、どこかで実績を出すことが出来れば、それだけで人生が大きく変化する可能性を孕んでいるのが、eスポーツで選手をするということなのです。
社会人や私たちが想定する仕事とは根本から異なるのです。
場合によっては極端に少額でもお金を得ながら、選手活動をしたいと考える選手の方もいると思います。
契約が終われば無職になるのは、どんな個人事業主でも同じですからね。
それでも良い給料を渡せなければ、選手は結果を出すことが難しい。
当たり前です。ゲームにおいてメンタルが最も重要なことは多くの方が知っていることだと思います。
給料を出せる自信がないのなら、選手には別のチームでチャンスを掴んでほしい。
ファンの方には良いように言っているようにしか見えないと思います。
でも、運営の人間は本当に真摯に選手に向き合っているのです。
いや、向き合うべきです。
自分たちがなぜ生活できて、生きることが出来るのか。
社会にとてつもないインパクトを残すeスポーツプレイヤーがいるからです。
このeスポーツという業界には沢山の人間を魅了する、プロゲーマーがいるからです。
だからこそファンに嫌われても、選手を追放するしかないこともあるんです。
それがチームの人間として出来る、最悪な最善です。
eスポーツ業界で働く全ての人間はプロレベルまでゲームをプレイする必要はないと思うけれど、自分たちが生活出来るほどの光や希望を放っている選手が日本にいるから、その希望を感じ取り、お金を支払ってくださるスポンサーの方々がいるんです。
プロゲーマーは、僕たちeスポーツ業界でお金を稼ぐ全ての人たちの希望であり憧れであり、尊敬しなければならないこの業界の象徴です。
そうでなければならない業界の姿勢が、今崩壊しつつあると思います。
部門を簡単に解散したり、視聴者からは全く理解できないような判断を下すことが真に悪いことではないと僕は思っています。
たかがチームの人間なのに、「選手はこうでなければならない」という偶像を作り出すような人間がいる。
正しく最近話題になっているeスポーツチームの人間のことを指しますが、僕はあの人のことを心から許すことが出来ません。
面識も話したこともどういう人かも知りませんが、心の底から大嫌いです。
選手が主役であり、選手ファーストでならなければならないこのeスポーツという業界において、「何か金の匂いがする」と嗅覚の良い人間が、最近紛れ込んでいるような気がします。
「僕は選手よりも賢くて、頭が良くて、チームに利益をもたらすことが出来る。」
そう考えている人間が、僕が知っている限りでもかなり多くの人数がこの業界には増えてきています。
きっと彼らもいつかはプロゲーマーに憧れ、ただ自分の才能を悔み、それでも夢を諦めきれなかった1人の「eスポーツファン」だったのではないかと思っています。
でもそれがいつしか1人の社会人として評価されるごとに、自分の存在を見誤り、自分が一番偉いのだと見誤った成れの果てだと思います。
それはきっと、選手としてゲームをプレイしたことがないから。
人の心を知らないから。
多くの人間が人生を費やしながら戦っている環境で成果を出し、多くの人生に影響を与え、社会から評価されるような存在へ昇華することがどれだけ素晴らしいことなのかを学ぶことが出来ていないから。
お金を頂くということの真意を知らない人間が、この業界に多くいると思っています。
だからこそ21歳というみっともない年齢になって尚、選手を志したいと思ったし、そうした姿勢を持っていなければ、この業界で働くに相応しくないと思ったことが、この記事を書いた理由です。
選手を目指したいと思い、選手を目指せる年齢であるあなたが、選手を諦める理由はどこにあるのでしょうか?
将来への不安でしょうか?親からの重圧でしょうか?
あなたの才能を見誤っていませんか?
全てはやってみなければ分かりません。
本当にやりたいことはなんですか?
本当にやりたいことは、世間にとって評価されるものでも無ければ、自分自身で納得できるようなものでもないと思います。
「こうなればいいのにな」と思う漠然な感情こそが、やりたいことの正体だと思います。
僕は来年から社会人になります。強い後悔が残ります。
その弔いとして、VALORANTという僕が心の底から大好きなゲームに、しばらくは向き合いたいと思っています。
選手を愛せない人間は、選手をサポートするような仕事をするべきじゃない。
こう思っていて、間違いないと思っているのに、僕は選手をしたことがないから、真に選手の気持ちを汲み取って物事を話すことしかできない。
これだけ心を熱くして書いているのに、この感情は誰かにとっての不正解かもしれないことが悔まれます。
長くなりました。
あなたがやりたいことは、eスポーツ業界でスタッフとして働くことですか?
本当にそうなら、止める理由はないんですよ。
これだけ長くeスポーツ業界に向き合ってきた僕には、eスポーツ業界で働く本当に素敵なスタッフの方との繋がりもありますし、スタッフとして働くことの素晴らしさを感じているからこそ今もなお仕事をさせていただいています。
でも、本当にそう思うなら、eスポーツ業界の「こうあるべき」という自分なりの姿を見失わないで下さい。
プロゲーマーになりたいのなら、プロゲーマーを目指して必死に足掻いてみても良いと思います。才能に悔むのはまだ早いでしょう。
人生は思っていたよりもあっという間でした。
僕は僕なりに、この業界で出来ることをこれからも探しながら生きていきます。
後悔のない人生をみんなで生きましょう。
すいません、良かったら選手みんなで頑張っているのでチームのフォローお願いします。
Quintette ShizuokaとCleverly Visions、どちらも大好きなチームです。
よろしくお願いします。
VALORANT上手くなれるよう、がんばります。