なぜオリンピック選手の言葉は私たちの心に響くのか?
スポーツの最高峰、オリンピック。世界屈指のアスリートはその舞台で数々の心打つ名言を生み出してきました。有名なものに水泳・北島康介選手の「チョー気持ちいい(2004/アテネ)」やマラソン・有森裕子選手の「自分で自分をほめたい(1996/アトランタ)」があります。
メインは競技ですが、中継インタビューから選手の胸の内や人柄を知ることができるのもオリンピックの魅力。個人的にパリ2024五輪で印象的だった名言を集めてみました。
「努力は天才を超える」
まずは柔道。東京五輪に続いて個人二連覇を果たした阿部一二三選手。表彰式後のインタビューでは自身の座右の銘に触れました。
努力し続けることの大変さは誰もが一度は実感します。大舞台で金メダルに輝いた阿部選手を支えたのも、日々の練習と計り知れない努力。そんな説得力大の「努力は天才を超える」はたくさんの人の胸に響いたはず。
才能よりも努力でつかんだ勝利こそ大きな自信になることも阿部選手の堂々とした姿からうかがえます。かっこいい。
「神様にこんなタイミングでいじわるされるとは思わなかった」
卓球女子シングルス3位決定戦で韓国に勝ち、銅メダルを獲得した早田ひな選手。準々決勝のけがによる不調を乗り越えて立った表彰台。涙ながらに試合を振り返りました。
ラケットを握る左腕の痛み。そんな予期せぬピンチを「神様のいじわる」と表現。誰にもぶつけられない歯がゆい気持ち、プレッシャーとも闘っていたことが伝わってきますね。
技量だけでなく、ピンチに屈さない立派な精神力あっての勝利でした。最後に早田選手の笑顔が見られてよかった!
「バレーボールが大好きな古賀紗理那として戦った」
バレーボール女子・主将の古賀紗理那選手はパリ五輪での現役引退を表明していました。今大会初勝利だったケニア戦の後に見せた、1プレーヤーとしての等身大の姿が印象的でした。
このあと惜しくも決勝戦進出には届かず、古賀選手にとって最後の試合になりました。チームを率いてきた古賀選手がバレーボールを愛する気持ちを感じながら現役を終えられたことが伝わる一言。チームメンバーやファンは安心したはず。古賀選手、お疲れさまでした!
「感情がお腹いっぱい」
名言は代表選手以外からも。NHKのアスリートナビゲーターとしてパリ現地から選手たちの闘いぶりをテレビ中継で伝えた体操五輪金メダリストの内村航平さん。
体操男子団体が最終種目で大逆転をし優勝、中継先のスタジオから「選手にかけたい言葉は?」と聞かれた内村さんの返答がこちら。
選手へのメッセージで真っ先に出てくる「おめでとう」「ありがとう」をあえて使わずに「お腹いっぱい」と自らの言葉で感動を表した内村さん。これがSNSでは大ウケ。斬新な表現ですが、試合を見届けた人の共感を見事に集めました。
選手の熱いメッセージは五輪の記憶を強くする
喜び、悔しさ、興奮、達成感。いろいろな感情が溢れていたパリ五輪。中には納得のいく結果が出せず「情けない」「申しわけない」と口にした選手も。そんなことない!謝らなくていいのに!と胸が痛むけれど、日本代表として期待に応えたかったという誠実さがにじみ出ていました。
試合直後のインタビューならではの熱のこもった言葉。印象的なものは時がたっても結果と共に私たちの記憶に残ります。そこには大舞台に立つ選手にしか出せない唯一さと人間的な魅力があるから。また、彼らの奮闘と表彰までの道のりをみんなで見ているから、私たちも感情が自然と寄り添う。だからこそ最後の締めとなる言葉の重みが桁違いになるんだと思います。
スポーツでも言葉でも大きな感動とパワーをくれたチームジャパン。ロサンゼルスの2028五輪ではどんな活躍と名言が生まれるのでしょうか。楽しみです!
文:マキ
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