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動き出す新聞広告!?ナイスアイデアで目を止めさせるテクニック

紙の新聞を読むことが多いのですが、そこには色々な広告が載っています。いわゆる「新聞広告」と言われるものです。

ショート動画など勝手に流れてきて自動でアピールするメディアを見慣れているわたしたちにとって、「動かない広告」であるオールドな新聞広告はちょっと不利? いえいえ、意外にも「動きをみせる広告」で他社と差別化できちゃうのです。

今回取り上げるのは3つの新聞広告。動かない情報を、伝わる情報に変える。そんなナイスアイデアで進化をとげる新聞広告を3つ紹介します。


(1)文字を工夫して商品をアピールする広告

新聞には「突き出し広告」と呼ばれる枠があります。新聞はだいたい上段に記事、下段に広告というふうに分かれているのですが、その下段部分からちょっと突き出したスペースに載せる広告です。

目についたのが、ハンマーキャスターの広告。「軸長、自在」というキャッチコピーをよく見ると「自」が横に広がっており、「在」は縦に長い。

文字の比率にワンアイデア

文字そのものを変形させる、さらに2文字続けることで「動き」を感じさせる。どんな軸足の長さにも対応できるキャスターの豊富な品揃えを印象的に伝えています。

(2)文字をあそんで企業のキャラクターを伝える広告

続いてはこちら、上から下までまるまる広告に使う「15段広告」。コンサルティング会社のノースサンドは、既存のコンサルへのイメージを覆すためにキャッチコピーを文字通りひっくり返しました。

ひっくり返されたキャッチコピー

この「コンサルタントのイメージをひっくり返して急成長。」の文字が、もしそのままだったら……ユニークさは激減ですよね。コピーの見た目にあそびを加えることで、これまでのイメージにとらわれない自由でオープンな社風を表現できています。

(3)ヒトの目の錯覚を利用した広告

最後はこのモアモアした広告。リンテックは、このような目がチカチカする突き出し広告をシリーズ化しています。

新聞ならではの表現

同社のサイトによると、「暮らしの中のかくれたところで活躍するリンテックの製品や技術を、錯視効果を用いて表現した新聞広告シリーズ」とのこと。文字やビジュアルで動きをつけるというより、縞模様に図や文字を読み取ろうするわたしたちヒトの目の動きを利用しているのです。さらにこの突き出し広告、1面でなかなか目立ちます。

グレーの塊に存在感あり

動かない情報も、「動き」があればもっと伝わる

動きのない新聞紙面上で、いかに読者の目をとめるか。取り上げた3つの事例には有名な俳優やアニメのキャラクターは出てきません。それでも、「動き」というアイデアによって他社と差別化できています。

新聞広告は静止画の世界。でもこの広告たちは「動かないという制約さえもクリエイティブとして利用できる」ことを証明しています。どんなメディアで広告をつくるときも、大事な視点ですね。



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この記事を書いたのは、東京の広告制作会社アドブレーンのコピーライターです。コピー制作や言葉を使ったプランニング、ブランディング支援の実績があります。お気軽にご相談ください!


いやいや、どこの馬の骨ともわからない人に任せられないよ……という方には、ぜひこちらの記事を読んでみてほしいです。


文:シノ

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よりみちコピーライター
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