実習の話と自己紹介をする回
自己紹介をする上で、最も自分の人生に影響を与えた社会福祉士の実習について書こうと思います。
私は高校生の頃まで非常に内向的な人間でした。仲の良い数人の友人を除けば可能な限り人間と話したくなかった。というのも幻聴や妄想といった症状があり、外を歩けば周囲の人間が自分を笑って馬鹿にしているように思えてならなかったためです。
散歩すれば周りの女子高生が私に悪口を言っている気がする。気が滅入りまくってました。
そのため大学受験のための塾に2年通っていたが、他の受講生は勿論先生とも一言も交わさず卒業しました。
しかしそんな人間にも転機が訪れました。大学での社会福祉士の実習です。どんなに人と話すのが嫌でも実習では初対面の利用者さんと関わっていかなければいけません。なんで社会福祉学科なんか選択したんだと後悔しました(たまたまこの学科した志望校で受からなかった)。
しかし実習にいかなければ国家試験は受けられない。せっかく4年も大学に通うのに国家資格取れないのも勿体無いよなあ……渋々実習のための面接技術の講義を受講しました。
実習前の講義では、基本的な面接技術の練習を他の学生とロールプレイ形式で練習します。アイビーのマイクロカウンセリング技法というやつですね。面接者とクライアント役を学生でやって、アセスメントシートってやつを作る作業です。面接の基礎である傾聴を習い、相手の話を引き出し信頼関係を構築していく方法を練習しました。これが自分にとって革新的な変化をもたらしました。
今まで会話を避けていたのは自分の話はつまらないためだったのですが、相手の話を引き出す方法を学ぶことで自分が話さずとも済む方法が分かったからです。相槌のタイミングや質問の仕方(オープン/クローズドクエスチョン)など会話を乗り切る具体的な技術を知ったことで、人と会話するハードルが低くなりました。今まで会話とは話すことがメインだと思っていましたが、聞くということのほうが重要だったりするみたいですね。
唯一の欠点を挙げるならば、傾聴のスキルは特徴的なものが多いので、相手が傾聴の技法を使っている場合互いに分かってしまうということがあります。社会福祉士持ち同士だと、あっ今この人傾聴の技法使ったな……気を使わせたか……?とやけに不安になります。
そして社会福祉士の実習でよかったこととして、精神障害者当事者として生きていく上で必要な支援を学べたことがあります。世には多くの障害サービスがありますが、公的なものは大概申請制であり本人が能動的に動かないといけない。そもそもサービスを知らないと利用ができないんですね。
そんでもって精神科病院に通っていても精神科医はサービスについて事細かに教えてくれるわけでない。そのために社会福祉士がいる訳で、多岐に渡る障害サービスや資源を知ることができました。特に通院が必要な私にとっては、自立支援制度や障害者手帳の制度を知っておくことができたのは大きな利点でした。
以上が自己紹介というか、社会福祉士実習が自分に与えた影響になります。社会福祉士のステマじゃないです。やめて!石を投げないで!それでは。