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週末華道家が考える花の生け方、飾り方、アレンジの仕方のコツ~花にも顔がある篇~

そのお花、お顔みえていますか?

こんにちは、週末華道家「よぴ」です!
[宣伝]稽古でいけた花はこちらからご覧いただけます。
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今回の記事は下記記事の発展篇です!
「おもいをのせる篇」をまだ読んでない方はぜひご一読ください。

今回の記事では、週末華道家である私が家で花を生ける時、飾る時、アレンジする時に大切にしている考え方の一つである
「花の顔をみつける」
についてお伝えします。


花には顔がある

花には「顔」があります
花の顔とは、その花が持つ一番美しい部分、見る人に最もアピールする部分のことです。どの花にもこの顔があり、これを見つけることが、花を美しく生けるための第一歩です。
ためしに秋の花「曼珠沙華」の顔がどこか見てみましょう。

ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草です
真横が顔?
曼殊沙華は埼玉県日高市のものが有名です
真上が顔?
白い曼殊沙華もあります
下?
曼殊沙華は花が咲いている時に葉がつきません
斜め上が顔かも!

いかがでしょうか?みなさんにとって曼珠沙華の顔はどこですか?
私にとっての曼珠沙華の顔は「斜め上」です。細長い茎に複数の花がつき、おしべとめしべがぱぁっと広がる様子がみてとれます。
一般的に「ここが顔!」とみなされる部分はありますが、この顔をどこに感じるかは人それぞれでいいと私は考えています。
今、曼珠沙華をいろいろな角度から見て顔を探したように、みなさんも下記の手順で花の顔を見つけてみてください。

  1. さまざまな角度から花を見る

    • 花を手に取り、さまざまな角度から眺めてみましょう。どの角度から見た時に最も美しく見えるかを確認します。例えば、バラやユリなどは、花びらが広がっている側が一般的には顔になります。

  2. その花の顔の特徴をとらえる

    • 花はそれぞれ異なる特徴を持っています。形、色、開き具合などを観察し、その花の顔が持つ特徴を見つけましょう。例えば、曼珠沙華でいえば「細長い茎に複数の花がつき、おしべとめしべがぱぁっと広がる様子」が顔の特徴です。

花の顔が際立つように生ける

花の顔を見つけられたら、その顔が際立つように生けることが大切です。ここでは、その具体的な方法をいくつか紹介します。

  • 花の顔を正面に向ける

花の顔が正面を向くようにしましょう。
人間の顔と同じで、正面が一番その花の特徴を表すことができます。一方で、これもまた人間と同じで横顔(真横や斜め横)も美しく見えるので、慣れてきたらぜひ試してみてください。

筆者はアンスリウムが大好き
チューリップアンスリウムやアンスリウムの葉が正面を向いている

・配置を工夫する

顔がすべて見えるのも美しいですが、マスク美人やベールに包まれた顔が美しく見えるように、顔が少し隠れるように配置をしてあげるのもよいでしょう。
特にアンスリウムのように色が強い花、ストレリチアやグロリオサのように形に特徴がある花などは少し隠れることでより美しさが際立つこともあります。

かすみ草も多くの人に愛される花ですね
かすみ草で透け感を出した花
  • 他の花とのコントラスト

主役の花の顔が引き立つように、一緒に生ける花の色や形、質、大きさに変化をつけましょう。例えば、オレンジの花には暗めの花をあわせることで色鮮やかな花がより目立つようになります。

ガーベラが花器とも調和しています
主役のガーベラに準主役のアリアムをあわせた花

終わりに

花を美しく生ける、飾る、アレンジメントするためには、花の顔を意識することが大切です。その顔が最も美しく見える生け方を模索することで、より魅力的な花の生け方、飾り方、アレンジメントが実現できます。
ぜひ、ご紹介したコツを参考にして、花の顔を楽しみながら、生けてみてください。

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