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未破裂脳動脈瘤 寒さと空腹との闘い ~私は病院で冬眠するのか~
外では連日の猛暑。ニュースでは「熱中症に注意!」と警告され、世間は「暑い暑い」と大騒ぎしていた。
そんな中、私は病棟でガタガタ震え、バスタオルを羽織り、白湯をすすりながら寒さと戦っていた。
耐えかねて自宅からフリースを差し入れてもらい、それを羽織って病棟内を歩くと、すれ違う人が次々と怪訝な顔を向けてくる。
……そうですよね、だって、みんな半袖だもんね。
看護師さんにも「え、寒いんですか?」と不思議そうな顔をされる。
いや、「寒くないんですか!?」
窓の外には炎天下の景色が広がり、太陽はギラギラと照りつけている。
「私だって、本来の私なら、紫外線を避けて日焼け止めを塗りたくっていたはずなのに……!」
それが今では、「紫外線を感じたい」「暑さを体感したい」と切実に願うほど、体温が上がらない体になってしまった。
1日1回のシャワータイムも、せめてお湯に浸かれたら少しは温まるのに、それも叶わない。
「このまま私は病院で冬眠するのだろうか……?」
そんなことを考えながら、寒さに震える日々が続いた。
そして、さらなる問題が発生
寒さに耐えるだけでも一苦労なのに、追い打ちをかけるようにやってきたのが、「食事問題」だった。
「……食べられない。」
麻酔が抜けきっていないのか、普通食を受け付けず、胃腸が完全にストライキ。
柔らかいものならなんとか食べられるけど、ご飯はおかゆが精一杯。まともに食べられるのは、夫が毎日差し入れてくれる果物くらい。
「食べないと回復しない」とは分かっているのに、食べたくても食べられない。
「このままじゃ、体重がみるみる減っていく……!」
周りの人からは「リハビリ順調ですね!」と言われていたのに、私の体重は順調どころか、右肩下がり。「回復」しているのか、「衰弱」しているのか、もはや分からない。
しかし、ここで私は自らに鞭を打ち、自主的に“食べるリハビリ”を開始することになる。
その理由とは――!?
次回予告
まさかの退院延期!
術後の試練はまだまだ続く――!
次回 「食べなきゃ退院できない!? 必死の食べるリハビリ」