そもそも「推し」とは
お題に沿った投稿になります。「#推したい会社」がテーマです。ギフトカードがほしいとか、ことなるターゲット層にリーチしたいとかという目的をもった投稿になります(笑)
「推し」という言葉を、私は単に「好き」や「ファン」であるという状態とは区別して捉えている。いちばんの特徴は、見返りを求めず、純粋に「応援したい」という気持ちが強く働く点だ。ただ好きな企業やブランド、プロダクトはいくつもあるが、そのなかでも「他の人にも伝えたい」「一緒に盛り上げたい」と心から思える存在だけが、自分にとっての「推し」になる。
一方、自分が所属している企業というのは、言わば最も応援している企業といえそうだ。なにしろ自分の時間やリソースをフルコミットしているわけで、可能性を信じているからこそ全力を注いでいる。しかし、給与や評価といった見返りを当然のように求めている面もあり、そこで生まれる思いは「推し」というよりは、もう少し利害関係のはっきりしたものになるだろう。
そういう意味で、私にとって「トライクル」は純粋に「推し」だ。彼らから何かを得ようとか、大きな見返りを期待しているわけではなく、ただそのビジョンや目指しているものが心の底から応援したいと思える。私にとっては大事なショップ(企業)であり、強く熱く「推して」いる存在である。
そもそも私は「本物のビジョン」を持つ会社やチームが好きだ。ここでいう「本物」とは、そのビジョンを本気で追いかけているかどうかだと思う。組織が大きくなったり上場したり、出資者が増えたりすると、収益を確保しつつサステナブルな事業成長をもって回さねばならない。その過程で、本音と建前をバランスさせる必要が生まれる。いろいろなステークホルダーを納得させるためにビジョンを“調整”することが増えれば、それは「誰もが理解できる」ことを第一としたビジョンになるかもしれない。だが、ビジョンそのものが「納得させること」を目的に変質してしまえば、それは少なくとも私にとって“本物”とはいえなくなる。
もちろん、大きな組織であっても結果を出すことで改めて本気(当初)のビジョンに向かい合い、“本気”を続けているケースはあるだろう。しかし、意思のない金は存在しない以上、出資を受けた瞬間にお金を通じた意思が組織に入り込んでくる。そのなかで揺るがないビジョンを貫けるかどうかは、トップや経営メンバーが本当に本気かどうかにかかってくる。その意味で経営とは非常に難しいく重要な役割だなとあらためて思う。(僕は経営ではない)
だからこそ、「最高の起業家が示す圧倒的なビジョン」や、そこまで大きなスケールではなくとも「本気さがにじみ出るビジョン」にこそ強く共感する。そして、それこそが自分にとっての「推し」たりうる存在だと思っている。見返りを求めずに応援したくなるほどの“本物の情熱”こそが、人を動かし、私にとっては「推し」になる条件なのだと思うわけです。
前段が長くなりました。つまりとうとこでいえば
「トライクル」があるいは「推し」だと言えると思う。以前にかいた投稿を貼っておく。詳細はこちらという感じです。
日本にはまだロードバイクカルチャーが十分には根付いていないように思われる。自転車といえばママチャリが主流であり、道路環境もママチャリを前提としたものが多いのが現状だ。近年、自転車専用レーンの整備やサイクリングロード、ライドイベントによる地方活性といった動きも見られるが、いまだロードバイクに理解のある環境とは言いづらい。
この背景には、ロードバイクに乗る側のマナーだけでなく、乗らない人々のマナーも大きく影響しているように思う。たとえば信号無視やサイクリングロードでの高速走行、あるいはママチャリの逆走などはもちろん問題だし、自動車ドライバーによる悪意ある幅寄せなども非常に危険だ。狭い道路を奪い合うように走るなかで、両者が互いを煙たがってしまう状況は、ロードバイクカルチャーの成熟を阻害しているといえる。
そうしたなかでも、ショップやコミュニティを中心に何とかカルチャーを形成しようと努力しているエリアがある。矢野口周辺にある「トライクル」のようなショップは、その代表的な事例と言えるだろう。遠方からでも足を運びたいと思えるほど素晴らしいショップであり、応援したくなる存在だ。
一口に自転車といっても、MTBやシクロクロス、グラベル、そしてロードバイクなどさまざまなスタイルがある。MTBやシクロクロスなどは、乗れる環境の確保や自然との共存・保全といった共通の利害や思いを持ちやすいため、カルチャーとして根付く軸が生まれやすい。一方で、ロードバイクはライドする範囲が広大で、人々が共有する環境があまりに多岐にわたる。そのため、一体感を生むのが難しい側面があるのだろう。
また、ヨーロッパのように長い歴史のなかで培われたわけではない日本においては、ロードバイクカルチャーが一朝一夕で根付くことは難しい。さらに、自転車業界の現状も必ずしも良好とは言えない。メーカーにとって、日本市場はそこまで大きくなく優先度が低いように思われる。ハイエンド機材ともなると店頭在庫は非常に少なく、実物を見て購入できる機会がほとんどないのが現状だ。その結果、中華系メーカーの機材がECも含めて流通しやすくなっており、レスポンスの速さや価格面の優位性もあってシェアが拡大している。
もっとも、機材に関しては個々人の経済事情や好みに左右される部分が大きい。ロードバイクに乗るうえで本当に重要なのは、安全に、そして楽しく走る体験を得ることだろう。そうした体験を提供するためには、初心者からベテランまで、それぞれの自転車歴や力量にあったライドをコミュニティとして継続的にサポートし、楽しさを共有し合う必要がある。
その意味では、矢野口周辺「トライクル」のように、ライドスタイルやレベルに合わせたソフト面のサービスを提供し続けることは非常に素晴らしい取り組みだと思う。結局、「情熱」がすべてを動かす原動力になる。そこに共感し、仲間が集まり、それぞれの楽しみ方を尊重する土壌が生まれたとき、本当の意味でロードバイクカルチャーが根付いていくのではないだろうか。
「サッカー」というスポーツはもはや日本に根付いているが、この50年近い積み上げがある。長いとも短いともいえないが、このセルジオ越後さんの振り返り動画やジーコさんや多くのタレントによって加速度的に根付いてきたものではあると思うのである。
ジーコさんがJリーグ手前に降臨したことはあらためてすごいことだ。
ポガチャル選手が今後現役終盤において日本のチームにジョインしてくれるかなというような世界だ。
スポーツが事業として成立している前提、あるいはそのポテンシャルがあることが前提ではるので、自転車レースは難しさがあるのかもしれない。
そうした中でいかにカルチャーを根付かせていくのか、もちろんビジネスの基盤にするためでもあるが、圧倒的な情熱をもってそこにむきあっている方がを「推し」として応援としたいなと思うのであった。
最高の舗装道路と都会のオアシス「コンビニ」海にも山にもリーチできる日本でのライドは海外からきたライダーたちが「羨ましい」という程度には価値のある環境であることは付け加えておきたい(ただし夏は湿度もたかく最悪だといっていた)
情熱が人生や世界がかえるんだということで貼っておきます。