見出し画像

BLACK INC 48/58 ファーストインプレッション

新しいホイールを初めて試した際の感想は非常に貴重だなと思っています。直前までつかっていたホイールとの直感的な違いを感じる唯一の機会だと思うから。

実際は長く使っていくうちに(3,000㎞はのりたい)解像度が上がり、さらに細かな特徴が見えてくると思います。取り急ぎ180㎞程度のってのファーストインプレッションです。


ネガティブポイント

まず、ENVE SES 4.5との比較という視点で、あえてネガティブポイントを挙げます。

まるで個性を感じないということです。スペック以上の特徴的なライドフィールやクセがほとんど感じられません。言い換えれば、無味無臭なホイールという印象。ディプリムホイールとしての軽量性は十分で、漕ぎ出しが軽く登坂も軽快です。ダウンヒルにおいても非常に安定しており、Factor Ostro VAMの高いコントロール性能と相まって、気持ちの良いライドが楽しめます。しかし、全体的には「高次元普通」といった感覚で、それこそが優等生的なホイールだと思うのですが、面白みがないという言い方が最適なのかもしれません。ただの良いホイールということですね(笑)

これに対し、ENVE SES 4.5はペダリングすればするほどスピードが積み上がる感覚があり、非常にアグレッシブな気持ちにさせてくれます。また、ENVEはリムがしっかりしているので、スポークテンションが低め設定でマイルドな乗り味が特徴的です。そうENVE SES 4.5は非常に独特な個性全開であるという意味では楽しいし気持ちの良いホイールです。


ポジティブポイント

一方で、BLACK INC 48/58の優れた点も明確です。

軽量性につきる感じです。 このホイールの最大の特徴は軽量性です。しかもスカスカ感がない。初速の軽さと30km/hへの到達、さらに35km/h付近までの速度域では非常にスムーズで楽な感覚があります。横風への耐性も高く、特にフロントホイールの48mmハイトは安心感があります。

クセのなさは、多くのライダーにとって使いやすいホイールであって誰もが恩恵をうけると思います。主張の強いデザインでFactor味が強すぎるのですが、他ブランドのフレームを所有しているサイクリストにもつかってもらいたくなるホイールだなと思いました。エアロードとかにはかせるとすごそう感がある。SL8にはかせてよりオールラウンダーな感じもよさそう。


脚力に応じた適応力

ENVEは高い脚力を持つライダーにこそ真価を発揮するのかなと思いました。BLACK INCは中程度の脚力でもその軽量性を活かして登坂や漕ぎ出しの恩恵を受けられるホイールです。こいうのを「懐が広い」と表現するのかなと。


ENVEとの比較

ENVE SES 4.5は平地巡航や高速域での伸びが圧倒的です。特に40km/h以上の速度域では、ペダリングの力を無駄なく速度に変える感覚が得られます。一方で、BLACK INC 48/58はその域では少し劣る印象を受けます。ペダリングがスピードへ積み上がっていく感じで、もっと脚力があれば無限にスピードがあがるイメージを感じるのがENVEの凄さでBLACK INCは私の脚力にはドンピシャな領域で気持ちが良いという感じです。

つまりBLACK INC 48/58は漕ぎ出しの軽さと軽量性を活かし、30–35km/hの速度域において非常にスムーズな感じ。また、カーボンスポークによる乗り味は、以前使用していたHyperに似ており、心地よさを感じます。HyperD33よりはリムハイトが高いのでよりスピードが伸びることは体感できるという意味ですべての領域において高次元の普通を実現している。六角形のレーダーチャートにするとすべての項目が等しく高い(どこもとがってない)という感じですね。


ファーストライドでのアクシデント

そしてそんなことあんのかと!初回のライドで事故りました。無灯火二人乗りのママチャリがバランスを崩しフロントタイヤへ衝突。
ローターが変形し、フロントホイールに軽くふれてしまった。

ガルファー製のローターは硬いのでシマノ純正よりも歪まずよいのですが、修正が難しく…買い替えました。ホイールは軽いフレだったので余裕で修正できました。たすかった。。。トライクルさんありがとう。


いったんまとめ

BLACK INC 48/58は、クセがない分、多くのライダーにとって扱いやすいホイールです。初速の軽さや万能性、軽量性が特徴で、特に登坂や多くのライダーが維持する30–35km/hの速度域ではその恩恵を感じやすいです。一方で、ENVEのような特徴的な乗り味や、高速域での伸びを求めるライダーには物足りなく感じるかもしれません。つまりENVEの方が脚力があれば速いと思います。

いずれにせよ、まだファーストインプレッションの段階です。今後3000kmほど走ることで、さらに細かな特徴が見えてくると思います。新しいホイールでのライドを楽しみながら、解像度をあげていきたいと思います。

それにしても現代の最高ホイールを比較できるなんて幸せだ。もっと働かいないと死ぬ。。。


いいなと思ったら応援しよう!

いもひろし
ロードバイク・スキー・キャンプ 等の機材購入など

この記事が参加している募集