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教科書の思い出の話

大人になったいまでも
年に5回は思い出す詩

『おれはかまきり』かまきり りゅうじ

調べると工藤直子さんが書いた詩で
光村図書の教科書に載っているらしい
今読んでも夏の強い日差しの中で
カマキリが強そうに
カマをふり上げている様子が目に浮かぶ

ではなぜ思い出の詩になったのかというと
初めて先生が読んでくれたときの状況が
インパクトありすぎだったから

どんな状況かというと
先生が鹿児島弁のイントネーションだった
ということ

小学校低学年で
地元から出たりすることなく
人の出入りのほぼない
田舎に住んでいたから
言葉のイントネーションに
バリエーションがあることすら知らなかった

それまでもその先生から
授業を受けていたのか
初めての授業だったのか覚えていないが
そのとき『おれはかまきり』で
自分との違いに気づき衝撃をうけた

今思い出すときも
鹿児島の言葉で
先生の声で
先生の真剣な顔で
この詩を思い出す

子どもの頃の
勉強している思い出とか
ほぼないのに
この授業だけは楽しい思い出になって
今でも好きな詩である

日常の一コマを
何十年経っても覚えているから
子どもにも楽しく
思い出に残るような
授業を経験してほしいと思う

そして子どものうちから
いろんな人に出会うのも
自分と人との違いを知るために
一人ひとりの個性に気づくために
大切な経験なんだなと改めて思う


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