【社会人インタビュー#8】メガバンクOBの"キャリア"
世の中理解塾の椙杜です。今回は、メガバンクで勤務するMさん(氏名非公開)にインタビューを行いました。銀行業界を志望している方にとって必見の内容となっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
メガバンクで行う現在の業務
銀行には三大業務と呼ばれるものがあり、それが「預金」「融資」「為替」の3つです。
”為替”と聞くと円からドルなどの外貨両替を思い浮かぶ方も多いかもしれませんが、銀行口座からお金を動かすこと全体を指しています。
お金を振り込む際やコンビニで行う振込なども為替で、銀行はお金にまつわる包括的な業務を行っています。
ただ今は政策的な逆風が吹いていることや他社の参入が多いこともあって、数百社からなる〇〇フィナンシャルグループのようなグループ全体でオールラウンドな仕事を行うことが増えていますね。
最近だとグループ全体でITを用いた業務改善の提案なども行っていて、何でも屋さんといった印象を持たれることもあります。
今は企業向けのホールセール部門に所属していて、数十社の中小企業にヒアリングを行ってから銀行としてできる課題解決を行っています。
新しい設備投資をしたい企業にお金を貸すこともあればグループ会社を紹介してデジタル化を支援することもあって、フィナンシャルグループ全体のビジネスを形作っていくようなイメージかもしれません。
仕事で感じる難しさとやりがい
今の業務で難しいことは2つあって、1つ目は数十社ある取引先や業務の知識のキャッチアップです。
取引をする全く異なる業界の知識をインプットするのは非常に大変で、お客様の業界の動向を勉強するのはすごく苦労します。
そこに加えて銀行業務検定やFPといった多くの資格が求められますし、扱う額が大きいからこそ社内のルールはしっかりと頭に入れておくのは必須です。
あとは自分のできる幅が広すぎる点で、数百社あるグループ会社全体を正しく理解していないと適切な提案ができません。
銀行という業界は基本的に覚えることがとても多い業界だなとは思います。
お客さんが困っていることを解決できた、挑戦を手助けすることができたといった時はやりがいを感じますね。
1つの企業のビジネスの転換点に携わることができるので、やりがいを感じやすい業界でもあるのかもしれません。
自分の「やりたい」を叶える就職活動の軸
当時、自分の核になっていたのは「自己成長」だったと思います。
これまで積み上げてきた経験の中でも自分が成長してチームで役割を果たすのが嬉しかったので、「一番成長できるな、と思った企業に入ろう」と決めていました。
その中でも軸は2つに分けていて、1つ目は「無形商材を扱っている」ことを大事にしていました。
メーカーなどでも営業としての力は積めますが、真の実力を身につけるために人間力が試される無形商材を扱う業界に身を置きたかったんです。
また「多くの業界の人と関わりたい」とも考えていて、就職活動の時に面白そうと感じた全ての業界に携われるような仕事をしたいと考えていました。
例えば商社だと事業部で業務が固定されてしまいますし、自分のやりたいことを考えた上で最終的に銀行に決定したという流れです。
当時の就職活動を振り返って思うこと
今振り返ると視野が狭まってしまっていたな、という実感がありますね。
就職活動をしている大学生の中には、人生100%を賭けて一生する仕事という視点から業界や職種を考える方が多いと思います。
実際はそんな考えを持つ必要は一切なくて、楽しく働いていくために私生活とのバランスや転勤の有無などワークライフバランスを気にしてみるのもおすすめです。
将来で仕事を嫌々続けるのではなくて、「楽しくやりたいことができる環境な何か」という考え方が重要だと思いますね。
中大生にメッセージ
社会人になるに向けてプレッシャーを感じることもあるかと思いますが、一番大事なのは自分が夢中になっていることをやり抜くことだと思います。
その経験を通じて得たものはあなたしか持っていない武器になりますし、社会人になってからも役立つのは自分も身を以て痛感しているところです。
就職活動もほどほどに、自分がやっていて楽しいことや今しかできないことを一生懸命頑張ってください!