『ルポゲーム条例 なぜゲームが狙われるのか』で妄想炸裂させてるヤツがいるので
香川県のゲーム条例に対するパブリックコメントが「賛成8割以上」と報道される。
これに違和感を抱いたKSB瀬戸内海放送記者の著者が、約3年間、ゲーム条例について取材検証した記録が『ルポゲーム条例 なぜゲームが狙われるのか』(山下洋平/河出書房新社)だ。
この条例の珍妙っぷりや、ゴリ押しっぷりや、インチキっぷりは、ていねいな取材と検証による本書を読んでほしい。
で、ここでは、補足させてください。
っていうのもね、「第4章 ゲームは“悪者”なのか」で、取材を受けている米光一成(俺なー)が、こう言っているのだ。
ゲームを悪者にした条例が通っちゃって、こんなことがまかり通ると、
みたいなことを言っていて、本書の他の部分は、みんな冷静で丁寧に言葉を紡いでいるがゆえに、俺だけ妄想野郎みたいになってる!
ゲームを制限する条例が通ったからって、保育所に預けることを制限したりはしないっしょ! なに妄想炸裂させてるの?って感じだ。
でも、この発言は、ゲーム条例をゴリ押しで通した大山一郎元議員の発言を踏まえているのだ。
大山一郎元議員は議会でこんなことを言っている(香川県議会会議録:平成31年2月定例会 第2日)。
“保育所等入所児童数は年々増加し”ており、“保育所等入所児童数の増加、とりわけ三歳未満児の入所が増加していることについては、危惧の念を抱いております。”
”乳幼児期は母子一体感と表現される母子の強いきずなや信頼感が形成される極めて大事な時期であり、母子一体感ができ上がる前に他者に預けられると、絶対的に信頼できる存在が自分の命を守ってくれるという安心感が欠如し、自立性が育たず、友好的、協力的な人間関係が築けないなど、その後の愛着スタイルの形成に大きな影響を落としてしまうのであります。”
“そのような大切な時期に、親の都合で保育所等に預けられる子供がふえていることについては、親子のきずなや信頼感の醸成が阻害されることが懸念されるのであります。”
ね。こういった発言を踏まえての「怖いな」なのです(他も調べてもらうとよいと思います)。
あと蛇足。
“『スター・ウォーズ』の1”って言ってるのは1作目(後にエピソード4と改題される日本公開1978年作品)ののことねー。
ということで補足でした。
『ルポゲーム条例 なぜゲームが狙われるのか』は、ゲームうんぬんだけにとどまらない、地方政治(っていうことはもちろん東京も含む)のなあなあゴリゴリな闇をきっちり浮き彫りにした一冊なので、みんな読むことー!
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