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【詩】病とは闘うよりも共存したい

夕焼けよりも朝焼けに一日の終わりを突きつけられる
それは容赦なく始まる新たな今日
深い紫色から橙色、やがて水で溶いたような水色が街を覆って朝が来る

朝は様々なものを運びこむ、許可もなく
爽やかな希望ばかりじゃないし絶望だけでもない
気紛れに自分勝手に形を変えて、今日最初の感情が胡座をかいた

天気予報にいくつもマークがあるように変化する胸の内
変わらないのは、容れ物、この身体
これだけが新しい今日の中で昨日に取り残されている
ベッドに横たわったまま置いてけぼりを食っている

取り残されても週末だけは安心だ
街の蓋を開ければ同じように過ごす人がたくさんいるだろう
紛れられるという安堵がもたらすタイマー設定された平穏、時々焦り

外の世界とこのベッドを結ぶ糸は、月曜の朝にぶつりと切れる

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