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タクシーの中で学んだ「解釈力」 -命、キャリア、SDGsへの示唆-

日常の何気ない出来事が、思いがけず深い学びをもたらしてくれることがあります。
先日、タクシーの中での会話が、ボクにとってそんな瞬間となりました。

そこで得た気付きについて、noteに書いてみようと思います。


1.愛犬と運転手さんが教えてくれた命と責任感の教え

ボクの愛犬は現在、気管の調子が悪く、咳が続いています。
先日、動物病院で診察を受けた帰りに乗ったタクシーで、運転手さんが愛犬を気遣ってくれました。

運転手さん:「風邪ですか?」
ボク:「気管の調子が良くなくて、朝から晩まで咳をしています」
運転手さん:「わんちゃん、つらそうですね。自然治癒すれば良いのですが・・・」
ボク:「自然に治ることは難しく、来月、手術を受けることにしました。」

このやりとりから、「命の大切さ」について話が広がりました。

運転手さんは、子供の頃から犬や猫を飼っていて、特に、犬に関しては、なんと9代まで続けて飼っていたそうです。

「一郎」、「二郎」、「三郎」と、順番に名前を付け、9代目には「くぅ(九)」と名付けたというシンプルなネーミングセンスに一緒に笑いながらも、話の本質は「命を学ぶ教育」でした。

18歳まで生きた犬もいれば、7歳で亡くなった犬もいたそうです。

実は、彼のお父様は、子供たちに命の重みを教えるために動物を飼っていたのだそうです。

この話を聞きながら、ボクは「命と向き合う経験」が人間性を磨き、キャリアに必要な思いやりや責任感を育む大切な教訓であると感じました。

2.命の重みと人とのつながりが育むキャリアの本質

どんな職業でも、相手を思いやる気持ちが必要です。

例えば、飲食業では顧客の満足を第一に考え、セレクトショップでは、商品を選ぶ際に「この商品の先にどんな人がいて、どのように喜ぶのか?」ということをイメージしながら提案することが大切です。

運転手さんと一緒に話した「命の重み」というテーマは、こうした「誰かのために」という意識の基盤になるものだと感じました。

愛犬やペットとの生活を通じて命の大切さを学ぶことは、他者への思いやりや責任感を育む大切なきっかけになると思います。

ボク自身、経営者として多くの場面で「相手を思いやる」ことの重要性を感じています。

仕事では利益や効率を重視しがちですが、真に大切なのは「人と人とのつながり」だと考えています。

それを支えるのが、命や他者への敬意なのだと改めて気づかされました。

3.経営における「競争と協力」のヒント

運転手さんとの話は、さらにユニークな方向へ進みました。
なんと、過去に、カラスやタヌキを飼ったこともあるそうです。
特に印象的だったのはカラスの話でした。

そのカラスは、運転手さんのお父様にだけ懐き、他の家族には全く懐かなかったそうです。
しかし、そんなカラスも、縄張り争いに負けて命を落としたといいます。

この経験を通じて、運転手さんは「生存本能」や「競争の厳しさ」を学んだと語っていました。

この話を聞きながら、ボクは経営にも通じる教訓を感じました。

セレクトショップや飲食業界で生き残るためには、当然ですが、他店との差別化が必要です。

単に同じ商品やサービスを提供しているだけでは、価格競争に巻き込まれ、利益率が低下してしまいます。

そのため、店舗独自の強みを生み出すことが重要です。

しかしながら、他店と「競争」するだけではなく、互いに「協力関係」を構築することも必要になってくると思います。

例えば、同業者と連携して地域のイベントを共同開催することで、相互に集客力を高めることができます。

また、フードロス削減など、業界全体が取り組むべき課題に対して協力することも可能です。

「競争が進化を促し、協力が革新を生む。」

これは、現代の経営が目指すべき方向性ではないでしょうか。

4.困難の中で価値を見つける創造的な姿勢

運転手さんは動物の話だけでなく、自分の人生経験についても語ってくれました。

実は、彼は農家の出身で、幼い頃から畑仕事を手伝いながら自然と触れ合っていたそうです。

毎朝早くから畑で働き、大変な日々を過ごしていたとのことですが、その中でも「畑の中でデートをしたり、自然の美しさを楽しんだり」と、視野を広げて様々な幸せを見つけていたそうです。

この話は、「どんな状況下においても、喜びや価値を見つける力」の大切さを物語っています。

社会人として生きていく以上、困難や課題に直面することは日常茶飯事だと言えます。

しかし、その中で何を見つけるか、どのように解釈するかが未来を大きく左右します。

目の前で起きている現象に対して、自分なりに楽しみや意義を見出す創造的な姿勢が重要になると思います。

5.SDGsと命のサステナビリティ

運転手さんの話は、自然とSDGs(持続可能な開発目標)について考えるきっかけにもなりました。

彼が動物や自然と触れ合いながら学んできたことは、SDGsが掲げる「持続可能な社会」の価値観そのものと言えます。

例えば、飲食業ではフードロス削減や地産地消の推進がSDGsに直結します。
セレクトショップでは、自然環境に配慮した商品を取り扱うことが、持続可能な選択肢を提供することにつながります。

命や自然環境を守る意識は、企業経営においても欠かせないテーマです。

こうした取り組みは単なる「社会的責任」ではなく、長期的には顧客の支持を得る競争力にもなります。

6.「解釈力」が未来を創る

何気ないタクシーの中での会話から、改めて学んだことは、「現実をどう解釈するかは自分次第」というシンプルで力強い真実です。

ボクたちは様々な困難や課題に直面しますが、それを障害として嘆くか、学びや成長の機会と捉えるかで未来は大きく変わります。

解釈を変えることは、ボクたち自身の選択であり、その解釈が未来を創る力になります。

この「解釈力」と「命の大切さ」という視点は、経営やキャリア、さらにはSDGsといったテーマにも深く通じるものです。

ボクたち一人一人が目の前の出来事を生産的に解釈し、それを未来への糧にできるなら、きっとより良い社会や持続可能な未来が築けるはずです。

経営者として、一人の人間として、この「解釈力」を大切にしながら新たな未来を切り拓いていきます。

向山雄治
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