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心を動かす空間づくりとは?-箱根で得た経営のヒント-

温泉の湯気が立ち上る静寂の朝。
箱根の山々が作り出す壮大なパノラマを眺めながら、気付き、そして確信したことがあります。

「そうだ!」
「心が動く、そんなストーリーを提供しよう!」

先日、仕事に新しいアイデアや視点を取り入れるために、仕事仲間と一緒に箱根に行ってきました。

非日常の空間での特別な体験を通じて、新たな可能性について深く考える機会を作ることも大事だと考えているからです。

心が解放されるような空間の中で過ごした時間は、店舗運営におけるボクたちの考え方を大きく変えるものでした。


1.非日常体験から得た「特別な空間づくり」の重要性

今回は、「エクシブ箱根離宮」というラグジュアリーホテルに宿泊しました。

「特別な空間とは、一歩踏み入れるだけで心を動かすもの。」

足を踏み入れた瞬間、目の前に広がる静寂と上品さが、日常から切り離された特別な空間であることを感じさせてくれたし、心が静まり、次第に開放されていく感覚は、言葉にし難いものでした。

柔らかな照明が作り出す陰影、そして、自然素材がふんだんに使われたインテリア etc.
ホテル全体が、一つの物語を奏でているかのように感じられました。

セレクトショップやカフェバーにも、このような「ストーリー性」を取り入れることによって、さらに可能性を広げることができるのではないか?

ゆっくりと温泉につかって、素晴らしい景色を楽しみながら、浮かび上がる断片的なアイデアを整理しました。

その後、仕事仲間と語り合い、アイデアに新たな視点が加わる充実したひとときを過ごしました。


2.クラシックな雰囲気が教えてくれた「記憶に残る場所」の価値


箱根離宮の滞在中、近くにある富士屋ホテルを散策しました。
このホテルは、歴史的な建築物として有名であり、クラシックな雰囲気と現代的な設備が見事に調和していました。

特に目を引いたのは、細部に至るまで手入れが行き届いており、訪れる人々に「ここでしか味わえない体験」を提供している点です。

富士屋ホテルのように、歴史(HISTORY)や物語(STORY)性を持たせることは、その土地や店舗の魅力を引き出す鍵になると感じました。

このことを、セレクトショップやカフェバーにも当てはめるならば、たとえば、店舗のデザインに地域の文化や素材を取り入れ、顧客に特別な印象を与えることを心がけたり、顧客がその店舗で過ごした時間を思い出に残せる仕組みを作ることなどが挙げられます。

■空間の雰囲気
店舗の内装、照明、音楽、香りなど、五感に訴える要素。
■接客サービス
スタッフの対応や、顧客との温かい交流が印象を左右する。
■地域性や独自性
店舗のデザインや商品にその土地ならではの文化や素材が反映されていること。
■思い出に残る仕掛け
訪れた顧客が写真を撮りたくなるような空間や、持ち帰れる小物やラベル、
タグなどの工夫。


3.ホスピタリティの重要性

夜のミーティングの際にも、柔らかな灯りの中、ボクたち自身がリラックスしながら交流を深めながら、ホスピタリティの重要性を改めて認識しました。

顧客も、こんな「心がほぐれる空間」を求めているのではないでしょうか?

特に、店舗経営では、スタッフのホスピタリティが店舗の魅力を大きく左右します。

■一人ひとりの顧客が「自分だけの特別な時間」を過ごせるような配慮をする。

■ホスピタリティの力で、店舗を「ただのショッピングをする場所」ではなく、「交流の場」としての役割を果たし、さらには「記憶に残る場所」に変える。

これが、ボクたちの目指すべき姿だと改めて感じました。

4.釣り堀や切子ガラス体験で学んだ「五感を刺激する体験」の力


箱根の滞在中には、「釣り堀での釣り体験」や「切子ガラスの制作」にも挑戦しました。

まず、釣り堀で魚を釣り、その場で焼いてもらい、みんなで食べた時間は格別でした。

「食」だけでなく、「それを共有するプロセス」が記憶に残ることを実感しました。


そして、特に、印象に残ったのは、切子ガラスの制作体験です。
当たり前のことかもしれませんが、切子ガラスって、本当にガラスを切るんですよね!

自分だけのオリジナルのグラスを自分自身で作りあげるという衝撃的な体験は、特別な満足感に気付くと同時に、商品を単に「買う」のではなく、「作る」楽しみを提供することが重要であると気付きました。

横から見た様子
上から見た様子


これらの体験から、顧客に提供できる「五感を刺激する体験」の重要性を学ぶことができました。

セレクトショップやカフェバーにおいても、顧客が友人や家族と一緒に楽しみを共有できるような場や、「自分だけの体験」を持ち帰れる仕組みを作ることで店舗の魅力を高めることができ、結果、「また訪れたい」と思ってもらえるきっかけを提供できると確信が深まりました。


5.箱根での体験を経営にどう活かすか

今回の箱根での体験を通じて得た最も大きな学びは、店舗経営には「空間そのものが語る力」が必要だということです。

単なる商品やサービスの提供に留まらず、顧客がその空間全体を楽しめる「体験型のビジネスモデル」を構築することによって可能性が広がります。

★行動を促す3つのポイント
・テーマ性を重視した店舗運営
 店舗全体で一つのストーリーを描き、それを顧客に体験してもらう。

・五感を刺激する体験の導入
 視覚、嗅覚、味覚、触覚、聴覚をフルに活用し、顧客の記憶に残る仕組みを考える。

・顧客が「思い出」を持ち帰れる仕組みを作る
 訪れた記念になる写真スポットや、限定のパッケージデザイン、持ち帰り可能なラベルなど、顧客が「店舗での体験」を友人とシェアしたくなる仕組みを考える。

何よりも大切なことは、店舗経営は単なる「商品を売る場」ではなく、「人々の心を動かす体験」を提供する場であるべきだということです。

「あなたなら、どんな空間でどんな体験を顧客に届けたいですか?」

箱根での特別な体験を通じて得たインスピレーションを、今後の店舗作りに活かすために、スタッフチームと連携を取りながら、チャレンジしていきます!

向山雄治
https://humanstory.jp/mukaiyama_yuji/
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https://twitter.com/mukai_yonkuro

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