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『ふるさとの民話集』鹿児島県教育委員会

    鹿児島県版遠野物語。
県内各地のむかし話や言い伝えが編纂されている。
錦江町からは、
・穴谷(あなんたん) 宿利原に住むたぬき親子の話
・福蔵塚(ふくぞうづか) 田代 辺志切にいた山伏の話

 最近のむかし話ってだいぶ現代っ子に寄せてあってあまりに娯楽的というか。
「これをしたらきっと生活に役立つんですよ」「私たちが住んでいるところは◯◯にできていて、△△は危ないんですよ」「生き物の命をいただく時にはこうするんですよ」そんな教えがなくて、日本人の民族意識や誇り、倫理観までも薄れてしまっているように思う。

 前投稿で星野道夫を挙げたけど、彼がきっと伝えてくれていた生きるのに本当に大事なことがここにもある。意外と身近にあるのだ。
 もちろん現代にそぐわなくなってしまった教訓もあるけど、物語全体的になんだか消費されるものになっている気がして…。それはちがうな、とも思う。

 けど、30年前につくられた民話集(資料集)となると言い伝えそのまま掲載されている。大人が読んでも「うわ、お参り長く行ってない」とか学び、気付きは多いし、その土地のことを知るには持ってこいだから意外とかなり重宝されるべき存在だと思う。

 余談だけど、霧島市に天の岩戸神話があって、古事記と内容と同じなのだが、今散々叫ばれてる社会問題、例えば男女平等とかその辺に回帰する。

これからもむかし話大事にしたいと思う。

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