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制服化シーズン

 以前は春と秋のさしかかる頃の服装に悩んできたが、ふと気がつくとこのところは一番楽になったようだ。理由は簡単。制服のようにして決まったものをひたすら着るからだ。そしてそれが、自分はとても心地よい。

 基本的にブルックス・ブラザーズのシャツを白か薄いブルー地のもの、うすら寒かったらロングジレかニットのベスト。ロングジレの場合は若干いまっぽい空気も出せるし少しだけオフィシャルにもなる。ニットのベストはもう完全にアイビーというかトラッド狙い。ちなみにロングジレなら下に着るのは大抵なんでも決まるから重宝している。「なんでも決まる」のは理由があって、さんざん店舗で試着しまくってベストなタイプのジレを見出したことと、そのときにあらゆるタイプのインナーを着替えさせてくれた店員さんのおかげで使いまわしを確認したからだ。

 ボトムも8割はジョガーパンツと決まっていて、これは安く買ったが形がきれいでジョガーパンツなのに脚がスッキリ見える。加えて、カジュアルダウンしたいときにちょうど良いバランスがつくれて結構何年も愛用している。
 飽きたらパンツは選び放題。ただ、色はネイビーかアイボリー、ブラックの基本色しか持っていないが、それぞれシルエットが異なる。

 少し肌寒くなったらこれまた定番のネイビーのジャケット3種を使いまわす。ブルックス・ブラザーズの金ボタンのものと、ラルフ・ローレンの驚くほどシンプルなもの、同じくラルフのネイビー地に白のピンストライプのもの。それぞれつくる印象が異なるジャケットなのでオケージョン別に遊べる。

 もうほとんどこれでいける。11月末くらいまでいけるんじゃないか。ここにトレンドはほとんどといっていいほど介在しない。シルエット命!で選んだものばかりなので心が弾むことはないが飽きない。最終的にわかったのだが、出先で偶然に鏡を見たときにシルエットが満足できると大抵気分よく過ごせる。服に負けていたり、なんかバランスに不満があるときはがっくり落ち込んで、出先だから着替えられずつらくなる。

 春と秋にこういうスタイル一辺倒になった理由は、上質のジャケットを買いたいという欲がある年にムクムクとわいて、着まわしてやる、ネイビーのシンプルジャケットが似合う女性になりたい、と思ったのが契機。けれど、意外に季節的に難しいことがわかり、ジャケットが楽しめる気温のときは制服のように着まくることになった。

 ちなみにブルックスのシャツは試してみたことない人はぜひ一度、袖を通してみてほしい逸品である。身体が本当にきれいに見えます。

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